1日目 呉と宮島
2日目 角島と秋吉台
3日目 四国の山岳地帯をスイングバイ
4日目 425号は崖の道
5日目 紀伊半島縦横
総括 ただいま
四日目です。後半戦突入ですね。
和歌山の紀三井寺から出発。時間は6:30として、目的地は三重の津。
この日は和歌山が16時、津が18時ごろから雨予報だったので
早めに宿に入ってしまおうと画策。いざゆかん。

ルートは前日夜まで全然考えてなくて、
紀伊半島の面白そうな道をぐねぐねしようかという程度だったのですが、
Twitterで横断国道を走るなら425がイチオシと教えていただいたので425へ向かいます。
有田までは市街地を南下し、有田からそのまま42号で内陸へ。
有田といえば・・・有名ですよねw

広川のあたりで県道21号に入って、南東方向へ進みます。
やっと市街地を抜けて楽しそうな道になってきた。

21号は割と平坦で舗装も綺麗な道路。
ただ、山が近いんですよね。
生えている樹木の種類にもよるんでしょうけど、
道路の向こう側から直接山が生えているような印象を受けます。

そのまま県道25、27と抜けてさらに南へ。
おだやかに上り坂がはじまります。

27からさらに県道28号、そしてやっと国道425号に到着。ここからが本番です。
時間は7:30を回ったところ。前哨戦終了にはちょうどいい時間です。

まず見えてきたのは切目川ダム。
なるほど、この辺の道がいいのはダム建設に関連してるな
などと思いつつさらに進みます。空はどんよりしているものの、時折晴れ間がのぞきます。
この日は昼から強風が予想されるため、6:30の時点で暴風警報が発令されていました。
なんとなく風は強いんですが、まだ大丈夫そう。

その次はどーんと口をあける唐尾隧道。
出口が見えてるから照明いらんでしょ?という男らしさが身にしみます。

道の作りが徐々に険しくなるのにあわせて、
川床の見た目も険しい感じに。
結構堆積しているものの、河原でバーベキューできるような感じではないですね。
まだ100kmくらいしか走ってませんけど、
街にガソリンスタンドがあったのでここで満タンにしておきます。念のため。

そんなこんなでゆったり走っているうちに、道の駅龍神に到着。
いわゆる龍神スカイラインなんかも走って楽しいですし、明日のルートに入れたいですね。
そういえばここへ来るのは3年ぶりのようで。

さて、425の本領発揮はまさにこれから。
龍神から十津川までの区間がとっても険しい山岳国道区間です。
昨日も大概ひどい道を走りましたが、あっちはそんなに人が死んでいないはずw

龍神から先、少し踏み入れただけで道は落石注意の看板と転落注意の看板だらけ。
よくネタになる「落石注意って言われても落ちてくる石なんて避けられないよ!」
「あれは落ちてる石に気をつけろってことなんだよ」って話がありますが、
こういうのがゴロゴロしてるので気をつけてねって意味です。
ブレーキング中に踏んづけたらと思うとヒヤヒヤですね。

道端にある物置や管理小屋も、わりと倒壊している率が高いです。
積雪地帯だと雪の重みで屋根が落ちた廃屋って結構目にするんですが、
和歌山のそれは本当に使われなくなってから何十年か経ってるんだろうなあと思わせます。

線形は延々とこんな感じ。
もちろん画面外のこの先もずっとこんな感じ。
いやーわくわくします。

とはいえ国道なので、基本舗装路ですし、
1日に何人かは人が通る道なので、崖下に落ちない限りは野垂死にする心配はなさそうです。
舗装路っても別に舗装の上を走れるわけではないんですけどね・・・w
画面奥から走ってきて、これは振り返って撮影しているんですが、
穴を避けて右にハンドル切ったら砂利の上にのって滑ってしまって、
そのまま画面外へ・・・なんてのはありそうですね。

なお画面外はこのようになっております。
ま、安全運転でいきましょうw

景色を見れずに路面状況と対向車にばかり気をもんでいたら、いつのまにか県境。
ここまで和歌山。ここから奈良。そして残念ながら、行程はまだ1/3。
いやーたまりませんね。

見渡すは奈良の山々。
この谷を縫うように走っていくことになります。
先が見えないぜー!

県境を越えると交通量も少なくなるのと、海風が入ってこなくなるのとで
やや湿気が多い感じ。道には苔が生していて、ただでさえ狭い走行ラインがもっと狭く。
轍の跡がさながらバイク専用レーンのようですね。
ここで四輪同士出会ってしまったら、バックしなきゃいけないのか・・・と考えると
ちょっと憂鬱になります。

倒壊寸前の建物にホーロー看板がつけてあったので、
なんとなく気になって戻ってみました。

記載は瀬戸。どうやら現役のバス停の様子。
いいんですかねこれ崩れたままで・・・

時刻表は平日6本、日祝5本。
朝ここを出て夕方に戻ってくるのが基本運用ですね。逆はなし。
自家用車を持ってない地域住民の方は用事があればこれに乗って十津川まで行くんでしょうか。

少し進むと大谷川を渡る橋。
サビサビですががっしりしたトラス橋。
バスが通っても大丈夫・・・な筈です。怖いなあw

橋の名前が知りたくて橋名板をみたら「大谷川」
いやそれは川の名前でしょとか笑えないくらい川が存在感をアピール。
怖い。高い。囲いがない。

橋の名前はちゃんと反対側に書いてありました。
「大谷橋」・・・きっとこの川にはこの橋しかないんでしょうね。

渡りきって振り返るとこんな感じ。
バスはいけてもダンプは怪しい幅ですね。

ちなみに周辺の状況はこんな感じ。
鳥の鳴き声だけが響きます。
だいこん@m_daikon
大谷橋周辺の状況 https://t.co/F8cwsB3wbz
2016/05/03 15:36:14
168との分岐点付近にはこんな場所も。
一気に開けたので何だろうなーと思ったら残土処分場らしいです。
こういう場所があるってことはダンプが通れる道があるってことですね。
おそらく国道311号から国道168号経由か、龍神から県道735でくるんでしょう。
あとで調べると、どうやらこの国道より県道のほうが道がいいみたいで、
大丈夫か国土交通省・・・となりました。まぁ二本ないといざという時困りますからね。

この湖は二津野ダムのダム湖だとか。
色あいが綺麗ですね。

ダム湖の周辺には民家や学校が。役場のあたりとあわせてこの界隈が十津川の中心でしょうか。

せっかく十津川まできたので、とりあえず道の駅へ。
ここにはバイクが結構いました。
425ではほとんど抜きも抜かれもすれ違いもしなかったので、
どうやら別ルートできた一行のようす。
さっきまでの山中風景と対照的に、県外からの観光客も結構いますね。

道の駅を抜けたら、さらに東へ進んで人里を離れていきます。
こちらは白谷川にかかる白谷橋から撮影。シンプルでいいですねw

十津川を過ぎると、さらに交通量が減ります。
道に転がった落石や落ち葉も手付かずのことが多く、
ペースが上がらないので安全にゆったり走ります。
そういえば不自然に潰れたガードレールをちらほら見ますね。
どういうぶつかり方をすればこんな潰れかたに・・・?

答え合わせは簡単でした。降ってきた石が直撃したんですね。
いやこれは当たったら死ぬなあ・・・
カーブの先に突然現れても多分死ぬなぁ・・・などと思いつつ走行。

石が落ちてくるってことは地盤の変動が激しいってことで、
窪んだ場所にはこの通り。
これが結構深くて、徐行しないと靴が水浸しになっちゃうくらい。
アドベンチャー感あってたまりませんね。

白谷続きでこちらは白谷トンネル。人口少ないので同じ名前が多いですね。
この一帯は「白谷」でひとくくり。
ここは夜通りたくないですね。昼間でも出口は点にしか見えません。
もちろん轍の示す通り一車線分しかないので離合不可能です。

やっほー光軸調整し放題だぜ!って感じです。
左右に絶妙に排水溝があるのも鬼畜ですね。

ハイビームだとこんな感じ。
ご覧の通りトンネル内には反射板の一枚すらございません。

白谷トンネルを抜ければそこは絶景。
ここから先は下北山村になります。
こういう新し目のトンネルって、だいたい脇に旧道の痕跡があるもんですが
ここは一切なかったように思います。

トンネルから少し下ったところに待避場が。
いつもならスルーするところですが、ガードレールに何か書いてあるので立ち止まることに。
「ケイタイOK」の文字とともに📶マークが・・・w
ここに立ってみたところ、本当に電波がありました。
多分眼下の下北山村からの電波なんでしょうね。

そんなこんなでそのまま前進。ここで2/3くらいでしょうか。
そんなに距離を走ってないのに時間がどんどん過ぎていきますね。
時計は11:30。

下北山の集落のあたりに降ったら、すぐそばには明神池。
流れ込む川がないのに水位があがったり下がったりする不思議な池だそうで。
湧き水の関係なんですかねー。

明神池から先はさらに下り下り。
綺麗に改良されたヘアピンを3つ4つと数えながら下ります。
大規模に造成はしているけど、橋梁や隧道を作らずに高度を稼ぐ道はいろは坂にそっくりですね。

そんなこんなで池原ダムへ到着。
でかいアーチダムです。西日本一だとか。

ダムの湖水もいい眺めです。
ちょっと湛水少なめかな。天気が悪いのが残念ですね。

ダムの脇にはこんな看板が。
どうやら備後橋が破損して通行止めになっていて、このまま425は走れない様子。
うーん残念ですがここは進路変更しかないですね。時間は11:30。
ここまで十分山岳道路を満喫したので、よしとしましょう。

南から回り込んでいくことも考えましたが、
夜から雨が降ることも見越して北に回ることに。
国道169号で東吉野までいって、県道16号経由で国道166号に。

169は鬼怒川あたりに似た川沿いの走りやすい道。
上北山村のあたりは閑静な集落。ここもすいすい抜けていきます。

集落を抜けたら気持ちのいいワインディングロードが続きます。
空はうっすら雲がかかっているものの、ずっと薄雲で空は明るく暖かい感じ。

途中、珍しいループ橋がありました。名前は伯母谷ループ橋。
ループ部がかなり大きく、かつ勾配もゆるやか。
そして一部が山体に突き刺さったような構造。

ご覧の通り、よく見えます。
勾配を普通のループ橋並みにつければこんな構造にしなくてもいけそうな気が。
ここは2003年にできた新しいループ橋だとか。

東吉野は市街地を避けて県道16号へ。
吉野といえば桜が有名ですが、この時期はすっかり観光客も落ち着いているようです。
橋脚の色が桜色なのはそれを意識している・・・?

東吉野村の役場付近。
電車で来れる吉野と違って東吉野は静かな町ですね。
どうせ桜見るなら人混みのないこのあたりもいいよなあ。などと。

高見トンネルを抜けたら、そこは三重県。
トンネルの取り付け道路はこんな感じで高規格。
Rの大きな橋梁を使ったヘアピンをぐりぐりと下っていきます。

残りの距離もそれほどないですが、
ふと思い出した空腹感に勝てなかったため道の駅茶倉駅にピットイン。
時間は13:30。
「道の駅茶倉」でいいのに「道の駅茶倉駅」なのはなんでだろw

駐輪スペースが砂利敷きなのがちょっとエクストリーム。

ここでは名前の通り「茶」がイチオシのようなので、
茶ソバならぬ茶ウドンを。天ぷらももちろん抹茶塩でいただきます。
そういえばうどんが関西出汁!関東の醤油味も、どっちも美味くてどっちも好きです。

道の駅入口のランプには綺麗なサツキの花の壁がありました。
いやー天気がよくないのが本当に惜しい。
青空と直射日光で見ればさぞかし綺麗に映るでしょう。

そんなこんなで松坂市街に向けて166を疾走。
このツーリング何度目かわからないこいのぼり。節句は明後日ですね。

今日1日、砂利と水たまりと落石と段差に悩まされたタイヤはご覧の状態。
表面ガッサガサですねw

そんなこんなで、満足度は高いものの距離はそれほどでもなく
本日の走行は376.3km。時間にして9時間程度で、平均速度40km/h。

ODOは16464+63405で79869kmになりました。

コメント
コメント一覧 (2)
四国~紀伊半島と酷道満喫されておりますねw
いつか行ってみたいところばかりで、そのいつかのための予習をかねて、楽しく読ませていただいております!
僕もいってみたいなーと思ってたところを潰していってる感じなので、
参考にしていただければ幸いです!
紀伊も四国も、気候や道は最高ですし、都市圏に比べて交通量も少ないので
きっと楽しいツーリングができると思います!