沖縄から東海地方までは早くも梅雨入りし、ぐずついた天気。
関東圏は土曜日が朝夕と雨で、土曜の夜中までには止むはずだった雨が日曜の夜明け前まで降り続いてしまったので、ゆったり出発できて雨上がりが早そうな伊豆方面に足を向けることに。

ルートはこんな感じ
伊豆方面は早春や晩秋に使える数少ない選択肢なので、本当はこの時期にあまり使いたくないのですが、今日は4/28に開通したばかりの「はこね金太郎ライン」を鮮度が高いうちに走ることを動機付けにします。
雨は4:00くらいまでポツポツと落ちていたので、止むのを待って出発。
首都高はまだ路面に水溜りがありますが、雲はずいぶんと高いところまであがりました。

首都高からは東名にのって足柄まで。
夜明けを迎えた足柄は朝日がさんさんと輝き、このあとの天気は安心できそう。

はこね金太郎ラインの最寄りのICである、足柄スマートICで下道へ。
2019年3月にできた、足柄SA併設の新しいスマートICですね。

東名沿いに少し戻るように北進し、御殿場線の足柄駅を経由。
本当はここから県道78号で足柄峠方面へ向かうのが最短なのですが、残念ながら峠までの区間は通行止め。
少し北の金太郎富士見ラインこと県道365号を使って回り込みます。

うっすら朝霧のかかるなか、道幅は広くないながらもゆったりとして走りやすい道を登っていきます。
このあたりはゴルフ場の敷地を突っ切る形になり、沿道には「カート横断注意」の看板が多数。

ゴルフ場を過ぎると林の中を突っ切る山道らしい山道に。
まだ森の向こうの低いところにある太陽が、杉の木の木漏れ日となって綺麗な模様を描いていました。
写真映えするのはいいんですけど、めっちゃまぶしくて走りづらいw

道は半径が大きく取られた走りやすいヘアピンカーブを使ってぐんぐん登っていき、あっというまに尾根近くへ。
誓いの丘は足柄の市街地の向こうに富士山がくっきり見える絶景スポットでした。
雨上がりは下回りが汚れて悲しい側面もありますが、やっぱり空気が綺麗でいいですね。

365号は峠付近が起点となっており、県道78号と合流します。
足柄駅から先の通行止め区間の反対側に接続した形ですね。
すなわち迂回区間はここまで。

県道78号に入ってすぐ、足柄峠を越えます。
本当にちょっとの差なのですが、標高があがったことで道は霧の中。

幸いにも、峠を越えて下り坂に入ったらすぐに霧は晴れました。
気温12度とやや肌寒い中、東へ降っていきます。

地蔵堂トンネルを抜けたら、すぐに目的の道への看板が見えます。
できたばかりの道だけあって、看板も綺麗・・・ですが、すでにお色直しの跡がw
看板作ってしまってから相性が決まったんでしょうね。
正式名称は神奈川県道 731号 矢倉沢仙石原線といいます。

そしてこちらが入り口。
実はこのルートは林道を改修したもので、県道としての開通前には急なスロープを介して接続していました。
そのままではさすがに一般車の通行に耐え得ないと思ったのか、元の位置から少し西にオフセットする形で、大規模な切り通しが造成されています。

通行止め条件も化粧直し済み。
なんかえらい人の鶴の一声で愛称がついたんだろうなあ・・・という裏側を感じずにはいられません。

さて、走行開始。
新しい道だけあって、当然舗装も路盤もスムーズで綺麗です。
看板も道路ペイントもやたらめったらと親切に掲示されていて、令和パワーを感じます。

金太郎と名前がつくだけあって、キロポスト表示も鉞(まさかり)の形をしていますね。
道幅は広いところやカーブではセンターラインもありますが、基本的には1.5車線の林道規格のままです。

待避所も結構な頻度で設けられていて嬉しい・・・のですが、段差があるんですよね。
二輪車は譲ろうと思ってあわてて避けると足を掬われて転びそう。
そもそも二輪車の幅だとすれ違えるから気にするなってことかな。

看板によると安全速度は20km/hらしいですが、そんなに遅いと逆に怖い。
最近の仕様で補助標識に英語表記があるのですが、それがまた過保護感を増長させます。

道沿いには沢が多く流れていて、水量の豊富さが窺い知れます。
せっかく綺麗に作られた道で走りやすいのですが、沢を流すためのグレーチングが悉く滑りやすいタイプなのがいただけない。
雨の日に走るとものすごく怖い道ですね。

路面のグルービングは控えめで、カーブの出入り口に短い区間だけ効果的に配置されています。
こういう作り方は初めて見たかもしれない。

林道からの改良は大規模に行われていて、橋という橋が新規に架け直されていますが、全て重量制限ありの橋。
この道は箱根界隈での大型バスによるトラフィックを避ける意味もあるようなので、そういう意味ではありがたい制限かもしれません。
ただ、箱根界隈にくる観光客が1.5車線の山道でうまいこと譲り合いできるかというと・・・それはそれで嫌な予感しかしませんね。

ゲートで閉ざされた桧山林道への分岐点を通過して少しいったら、金時隧道に突き当たります。
トンネル手前には金時見晴パーキングが設置されていますが、残念ながら霧のため見晴らしはゼロw
ハイキング客もたくさんいるようなので、密にならないようにスルーしてトンネルの向こうへ。

少し降って国道138号にぶつかり、はこね金太郎ラインはここまで。
時間はまだ7:00前なので、さすがにまっすぐ帰るには早過ぎるため、西伊豆に寄り道することにします。

国道から湿原通りを抜け、芦ノ湖方面へ降ります。
今日のメインディッシュを走り終えたとはいえ、時間はまだまだ早朝といってよく、ほとんど人出がありません。
交通量の少ない箱根の町は快適なツーリングルートです。

県道75号に乗り換え、東岸を回り込みます。
湖畔でぐるっとUターンを描いて進むこの線形、不思議ですね。

そのまま国道1号線につきあたり、南岸を回り込みます。
GW明けで、まん延防止等重点措置発令下、早朝の箱根は本当に静かです。

国道1号線で西伊豆まで抜けてもいいのですが、あそこは冬の間にいやってほど通ったので今日は県道20号方面へ。

ここでまた霧の出番。
雨上がりの朝、山に霧がかかるのは仕方ないですね。
もっと遅い時間に出てこれば晴天は保証されるのですが、代わりに渋滞も保証されますからね・・・。

道が伊豆スカイラインに吸い込まれることに抗い、県道11号へ。
落ち葉がやや多いながらも楽しい道を右へ左へと切り返し、峠を降ります。

函南町「軽井沢」という観光地リスペクトが激しい地名にクスっとしつつ、さらに西へ。
県道11号は鷹ノ巣山トンネルを越えるバイパス、熱函道路があるため、旧道となるこちらは交通量がなくスイスイ。

伊豆仁田で市街地に入り、韮山の松原橋で狩野川を渡ります。
時間は8:00をまわり、遠くの空に晴れ間が見え始めました。

狩野川放水路から江浦湾に抜けて、西伊豆沿岸を走ります。
海は静かに凪いでいて、まるで湖のよう。

沿岸をぐるっと戸田まで回ってもいいかなと思っていたのですが、交通量が増え始めたので山に入ります。
県道127号で南へ転進。
道は乾いていますが、ところどころで排水が機能しておらず路面に川ができていました。

127号線は戸田峠で西伊豆スカイライン区間に入りますが、ここでもまた霧。
とはいえ、県道20号を走っていた時とくらべて随分と濃度が低く、路面状況の確認には差し支えなし。
気持ちよく流してスイスイ進みます。

土肥峠で西伊豆スカイライン区間は終わり、県道411号。
霧も晴れて、稜線がよく見えるようになってきました。

時間は9:00、この時間の西伊豆はまだ首都圏からの観光客が到着していなくて、追いつくこともなく、追いつかれることもありません。
クルコンを設定してまったり走行上り坂に負けないようにギアは低めで!

ということで、ほどなく仁科峠に到着です。
北側を向いたら空は真っ白、霧の中・・・ですが

南を向けば視界はよし。
この辺は山の天気ですから、いつもこんな感じですよね。

仁科峠からはそのまま沿岸に出るもよし、内陸を抜けて県道59号を走るもよし・・・でしたが、あえてきた道を戻る選択をとります。
というのも、ほんの15分の差で雲が晴れてきて、景色は先ほどとは別物。
ドライで交通量の少ない西伊豆スカイライン、霧の中で終わらせる手はないでしょう、という思惑です。

山の天気は変わりやすい、とよく言いますが、立木に阻まれていてはしっくりきません。
しかしスカイライン周辺の尾根筋は低木や笹藪メインで見通しがよいので、天気が見えます。
15分差で晴れるというのはこういうことですねw
ちょうど山肌に降った昨日の雨が太陽に照らされて消えていくタイミング、雲に入ってしまうか青空の下を走れるかはまさに紙一重です。

楽しい西伊豆スカイラインの走行を終え、戸田峠からは西へおります。
いつもながら、この戸田港を見下ろす眺めは最高の箱庭感を味わえて最高。

すっかり晴れ模様に落ち着いたところで時間は9:30。
県道18号をくだりくだり、戸田の町まで。

売店のオープン前に滑り込みで道の駅くるら戸田に到着。
開店を待ってここで飯だ!!といいたいところですが、自粛自粛。
自販機で水分とカロリーだけ補給して、呼吸を整えます。

15分ほど休憩し、帰路につきます。
来た道を戻り、大川沿いに再び山へ。
気温が上がってきて直射日光が肌を焼く感覚が、しっかり春ですね。

戸田峠まで引き返してからは、西伊豆スカイラインに入らず直進。
このまま県道18号で修禅寺へ抜けます。

北又川沿いに降っていく県道は、狭くて集落内の生活道路の雰囲気。
少し高いところに並走するゴルフ場沿いの道が実質県道として機能していますが、あくまで指定はこちら。
あえて狭い道を選んで走るのはすれ違いに気を使わないバイクの特権。

道は狩野川につきあたりますが、そのままメインの国道414号には乗らず、狩野川左岸の県道129号をなぞります。

こちらの道も狭くて見通しの悪い生活道路。
薮に飲まれる寸前といった雰囲気ですが、路面が綺麗なので交通量はそこそこあるんでしょうね。
このあたりはちょうど河津桜並木のあった堤防の対岸にあたります。

いちご農園の立ち並ぶ川沿いではガードレールもいちご仕様。
あと1ヶ月早ければお土産を調達して帰ってもよかったかもしれません。

函南まで戻ってきたら、国道に合流。
時間は11:00になろうかというところ。

がっつり気温も上がってきた伊豆の休日、ここで帰ってしまうのはもったいない!という気持ちに後ろ髪を引かれつつも、今日は渋滞を避けることを優先。
腹も減りましたし、ここからは最速ルートで帰路につきましょう。

帰りも高速は同じルートで東名から首都高。
雲の形はモコモコとしてきましたが、それほど上空まで立ち上っておらず、この育ち具合が夏までの遠さですね。
とっとと梅雨入りして、とっとと梅雨明けしていただきたい!

ということで、早々に切り上げた今日の走行は距離控えめながら、西伊豆往復もあって満足の462.2km。

ODOは39847kmになりました。

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