ツーリングBlog [Full Notch !]

関東を拠点にあちこち旅する在住ライダーのツーリングレポート。

交通量の少ない山深い道や交通関係施設、史跡などが好物。

Ninja650(13)
→Ninja1000(14)
→Ninja650(17)
→Ninja250(17 WTE)
→Ninja1000 SX(20)と乗り継いでいます。



引き続き感染状況の落ち着いた日が続き、営業を休止したり短縮していた文化施設もずいぶんと門戸を開き始めました。
寒くなりすぎる前にちょっと足を伸ばし、中部地方の博物館巡りといくつかの寄り道を楽しんできました。
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ルートはこんな感じ


 


今回は走行よりも施設巡りがメインなので、出発も施設の開館にあわせてゆったり5:30過ぎ。
わかってはいましたが、この時間は既に交通量が増えて渋滞がはじまっており、走行ペースはゆったり。
太陽がすっかりのぼっていても、足柄では気温が2度しかなかったので、早めに出たら氷点下だっただろうなあ・・・
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東名から新東名に入り、掛川で休憩を挟みます。
天気は上々で、走行に支障は一切なし!
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浜松浜北ICで高速を降り、下道へ。
時間は8:45、施設の開館時間にあわせた予定通りです。
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まず最初に訪れた施設は、エアーパークこと航空自衛隊浜松広報館
航空自衛隊の浜松基地に隣接した広報施設で、入場無料です。
前回訪れたのは2015年なので、実に6年ぶり。
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自衛隊公式施設だけあって、駐車場の自販機からして格好いいです。
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空は真っ青で屋外展示機も光り輝いています。
もちろん資料としては紫外線は大敵ではあるのですが、見せるための展示ですからね。
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まずは順路に従って屋内展示から。
リニューアル前は試験機カラーの501号機仕様だったF-2のモックアップは、実戦カラーの557号機仕様に塗り替えられていました。
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機体内部をじっくり見れるF-1も健在。
新東名を120km/h巡航したあとはダイバータとか見ちゃいますね。
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展示機は最近大幅に入れ替えが実施され、主要展示機の世代が1つ進みました。
戦後自衛隊黎明期のプロペラ機がいくつか押し出されて、冷戦期以降のジェットが増えましたね。
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中央列の展示はトップに天井から零戦、戦闘機はF-86D、F-104J、F-1、そしてF-4EJ改。
更に駐車場側には天井からT-3練習機、地上に救難機のMU-2とV-107。
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F-4EJ改の440号機は今年のリニューアルで新たに展示対象に加わったもので、5000機以上が生産された「ファントムII」シリーズの最終号機。
同型機は今年、2021年の3月に全機退役となり、440号機も2020年の12月まで百里基地で任務についていて、浜松まで自力飛行でやってきました。
まさに「ついこの間まで飛んでた」展示物ですね。
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到着の様子は公式Twitterにも掲載されました。

 
とはいえ、原型機の設計は1950年代、改良が実施されたのも80年代とバリバリの骨董品。
計器はフルアナログで、まさに「無骨」という表現が似合います。
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滑走路側にはブルーインパルスの機体が3機展示。
正面玄関にもあるF-86Fと、先週松島でも見たT-2が展示されています。
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そして現役機であるT-4も。
先般オリンピック・パラリンピックの開会セレモニーで飛んだばかりですね。
しかしまあ、T-4も80年代の設計なのでそろそろ後継機がほしいところですよね・・・。
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T-4のお尻はF-14等と同じでエンジン配置が離れていて、曲線的でかわいいですよね。
右エンジンの脇から生えているのがスモークのノズルで、ここからオイルを吹いて空に航跡を残します。
BI機は三者三様、どの機体にもこれがついています。
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広報館でたっぷり時間をつぶしたら、東名高速に乗ります。
浜名湖を左手に見て西へ西へ。
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愛知県に入り、名港トリトンを渡って更に西へ。
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更に三重県に入り、長島を左手に見て進みます。
時間は早くもお昼前となり、ずいぶん暖かくなってきました。
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先日走った東海環状道とつながる予定になっている南側の終点、大安ICで下道に降ります。
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大安から先、員弁(いなべ)川沿いには、まだ桁の載っていない橋脚が整然と続きます。
大安から北勢までは2024年、北勢から養老までは2026年度の開通予定で、山県〜大野神戸の2024年度開通予定とあわせ、全線が開通する見込み。
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下道で北勢まで走り、やってきたのはこちら。
三岐鉄道北勢線の西端、阿下喜駅です。
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北勢線は元々近鉄グループでしたが、現在は自治体の支援のもと三岐鉄道が運営。
西桑名まで20kmほどを1時間弱で結ぶローカル線です。
博物館巡りの合間というにはちょっと大きめの寄り道として、これを全線往復します。
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三岐鉄道の珍しいところは、このレール。
ナローゲージと呼ばれる規格で、軌間(線路と線路の間)が762mmしかありません。
狭軌のJRや東急・京王等が1,067mm、標準軌の新幹線や近鉄の本線系統・京成・京急などは1,435mmですから、標準軌の半分チョイしかないんですね。
汎用品であろう枕木の幅も持て余し気味です。
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駅前の駐車場には80年代まで現役だったモハニ226が、転車台の復元遺構とともに展示されています。
三岐鉄道は駅まで車で乗り付けるPark & Rideや、駅まで家族が送迎するKiss & Rideに力を入れていて、無料駐車場が付帯している駅が多いのが良いですね。
岳南電車いすみ鉄道はバイクですら停めるのに苦労しましたからね・・・
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軌間が狭いということは、当然車体も狭いです。
向かい合わせに大柄な人が座ると通路を通れないくらいのコンパクトな車体。
しかしどの車両も比較的窓が大きくとられていて、景色はとっても良いです。
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ギアの鳴きが聞こえる吊り掛け駆動、よく揺れるナローゲージ、ノスタルジックな自動放送がいい味出してます。

 


トコトコと揺られて1時間、終点の西桑名駅に到着です。
戻りの列車まで30分ほどあるので、 周辺を散策。
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駅の終端は気持ちよくぶった斬りになっていて、ここでの送り迎えは楽しそうですね。
かつてはもう1駅、桑名京橋という駅が東側にありましたが、1961年に廃止になっています。
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西桑名駅は桑名駅に隣接していて、実質一体。
桑名駅にはJR関西本線のほか・・・
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近鉄名古屋線
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更に同じ近鉄系列の養老鉄道も乗り入れる、一大ターミナルです。
・・・それでも各々なんだかパッとしないのは、自動車交通が主要な街だからでしょうね。
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復路は昼下がりの気持ちのいい太陽に照らされて、うとうとしながら阿下喜まで戻ります。
往復道区間乗車ゆえの贅沢、もったいない気持ちもありますが、ゆったり乗るのがローカル線の醍醐味でもあります。
ばっちりリフレッシュしたあとは三重県をあとにし、東名阪道経由で愛知へ。
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名二環経由で名古屋市街の北部をかすめ、下道へ。
やってきたのはこちら、県営名古屋空港の国際線ターミナルを再利用したショッピングセンターエアポートウォーク名古屋
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・・・に併設される、あいち航空ミュージアムです。
小牧空港こと名古屋空港は、かつて中京圏の主要飛行場でしたが、現在は洋上にセントレアこと中部国際空港が開港した影響で規模縮小。
市街地に近い立地を生かし、空いた敷地やビルを利用した商業施設というのは理にかなっていますよね。
現在の小牧はFDAなど一部航空会社とリージョナルジェットの運行が主要となっています。
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かつて空港施設だったので、当然ながら空港の間近です。
浜松も同じく空港敷地に隣接していますが、あちらは自衛隊基地という性質上、あまり積極的に飛行施設を見せていませんが、こちらはもうエプロンが目の前。
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ロビーにはJAS時代のレインボージェットの模型が展示されています。
JASがJALに統合されたのは2004年、セントレアの開港が2005年、どちらも近い時期に大物に食われた者同士ですね・・・
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入り口入ってすぐ、に有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの考えた飛行装置の模型があります。
順路はエアポートウォークと連絡通路でつながっている2Fからはじまり、1Fの実機展示を巡ります。
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こちらは三菱重工の航空機部門のお膝元だけあって、三菱関連の展示が濃いめ。
MRJもMRJで、うまくいかずに事業縮小されてしまったので、JASや小牧とともに「つわものどもが・・・」という趣があります。
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やや施設規模が小さめ(十分広大なんですが、飛行機はデカすぎる・・・)なので、展示は回転翼機がメインです。
零戦の実物大モックアップ以外は民間機の展示となっていて、固定翼機はYS-11とMU-2、回転翼機はリージョナルジェットのMU-300、MH2000が2機、そして警視庁のEH-101などなど。
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展望デッキからは駐車場越しに滑走路も見えます。
時間は16:30、ちょうどFDAのEmbraer 170が離陸するところ。
バイクとツーショットできるかなと思いましたがちょっと遠すぎた上、プロボックスの影に隠れてしまい、‪Ninja1000SX‬を探せ!みたいになってしまった。
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朝軽く食べただけでお昼を食べ忘れていたので、ここで早めの夕食。
ガッツリと腹に物をいれて、今日の予定はここまでとして宿に向かいます。
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18:00にはチェックイン。
早めに寝てもいいかなと思いましたが、風呂に入ってもまだ元気。
ホテル周辺を散策することにします。
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事前に調べていなかったのですが、駅前に巨大なコンクリート橋を見つけました。
高速道路にしては細いし、鉄道にしてはカーブが急すぎるし、立体駐車場のスロープにしては規模が大きい。
なんだこれ・・・と思ってその場で調べてみると、ピーチライナーこと桃花台新交通桃花台線の廃線跡でした・・・!
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ゆりかもめやニュートラムみたいな、いわゆる新交通システムですね。
バブル気分で桃花台ニュータウンまでの路線を作ったはいいものの、ニュータウンは予想より移住者がおらず、接続先の駅は名古屋市内から不便ということで、利用者は予測の1/5にとどまり、わずか15年で廃線となった悲しい路線でした・・・
お昼に見た浜松のT-4より全然新しいという皮肉。
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夜の散歩は1時間程度で切り上げて早めに眠り、一夜明けて日曜日。
せっかくなので朝イチでピーチライナーの廃線跡をたどることにしましょう。
特徴的なこのループ構造は、小牧駅と反対側の終点である桃花台東駅の2箇所に存在します。
もう小牧駅の取り壊し工事は随分進んでいて、ループだけが孤立している状態。
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小牧駅からは名鉄小牧線沿いに北へ進み、国道155線バイパスとの交差点で東に転進します。
駅構造も新交通によくある感じですね。
一部撤去されはじめた陸橋や駅もありますが、駅間の走行路とか施設のない途中駅はほぼそのままになっています。
同年代だと八景島のシーサイドラインが1989年開業なので、本当にそっくりです。
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桃花台ニュータウンの西側でバイパスから離れて北へ折れてから、ニュータウン内を「へ」の字に進んで南東へ下る線形。
街の中だけで見ていると便利な立地ですし、舎人ライナーの繁盛具合なんかを見てると、つくづく接続先が不便だったのが惜しいですね。
桃花台センター駅周辺は小高い丘になっていて、その部分だけ丘を貫くようにトンネル構造。
現在も駅跡の上に立つ商業施設は稼働中。
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最後に中央道と交差し、終点のループ。
交差部分が撤去されたので、高台の上にループだけが浮くように存在していて、とても不思議な光景。
かつては中央道交差前に側線があり、そのあたりに車庫と本社社屋が存在したようです。
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このループ構造は何かというと、終点の折り返し設備。
一般的に電車は両方向に進むことができるように作られていて、終点についたら反対方向に進むのでレールはぶった切りです。
蒸気機関車など牽引の客車は機関車だけを転車台などで逆転させますが、客車はそのままです。
機関車でも電気やディーゼルだと向きは変えずに場所を変えるだけ。
しかし、このピーチライナーは逆向きに走らず、バスのように前にだけ進むように作られていて、方向転換の必要がありました。
終点に到着したあとはこのループでぐるっとUターンして反対を向くという寸法。
車体の左側にはドアすらなかったということで、まさにバスみたいですね。
小回りのきく新交通システムだからこそできる、搦め手のコスト削減手法です。
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しかしまあ、この立派な設備が15年で不要になり、撤去に100億円もかかるという話で・・・
先日訪れたのと鉄道能登線のように地面を走っているなら「朽ちるに任せ」でいいのでしょうが、ほぼ全部高架道路ですから撤去しないと危険でしょうがない。
耐震補強にコストがかかりすぎるというのも廃止理由の一つらしいですが、裏を返すと大地震で崩れるかもしれないってことですしね。
1997年の阪神大震災前の構造物なので、補強しないとどうなるかは・・・
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さて、寄り道終了!気を取り直して当初の予定ルートに戻ります。
ぐるりとループして桃花台を脱出し、国道155号バイパスで西へ。
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その先は国道22号バイパスで北へ抜けます。
さすが中京圏、都市部のバイパスの走りやすさったらないですね。
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木曽川を渡って岐阜県に入り、どんどんと山に近づいていきます。
山上に見えるのは岐阜城、今からあそこを目指します!
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と、その前に。
岐阜城のある山、金華山にはドライブウェイがあります。
現在時刻が8:00、ロープウェイの営業は9:00から、お城の入場開始は9:30です。
ドライブウェイを走るにはちょうどいい時間ですね。
ちなみにドライブウェイの通行可能時間は7:00〜。
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金華山ドライブウェイは全線舗装路ですが、あまり「ドライブウェイ」っぽくない道路。
山間部の県道・・・のようなイメージの道です。
センターラインはあったりなかったりで、路肩の余地もなし。
景色の眺望もほぼありません。
この道路、開通が1963年ということなので、その頃は車で快適に走れればなんでもドライブウェイと言えちゃう感じだったんだろうなーという印象。
景色に関してはきっと樹木が伸びたから失われただけ。
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しかし幸いなことに、紅葉の季節です。
ところどころにある綺麗な楓が色づき、目を楽しませてくれます。
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落ち葉だらけの狭い道を、道路のど真ん中で写真を撮ってる登山客とか平気で逆走しているサイクリストに注意しながら走り、展望台に到着。
この展望台の立地は金華山ではなく水道山こと瑞龍寺山。
元々は山頂へのリフトや遊園地があったそうですが、今は静かな展望台と公衆トイレがあるだけ。
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遊園地を作りたくなる気持ちもわかるわーという長め。
この展望台からは、南・西・北の三方向が望めます。
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南側のひときわ目立つ宇宙人のようなシルエットは木曽三川公園のツインアーチ138。
138は愛知県一宮市、「いち」の「み」「や」の語呂合わせだそう。
たかが、といっていいのかわかりませんが、138mでここまで目立つのはコスパ高いなあ。
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登山客だらけのドライブウェイをするすると下山し、ロープウェー乗り場にやってきました。
駐輪場は市営の無料スポットがあります。
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岐阜城や博物館などとあわせ、周辺一帯は岐阜公園として整備されており、朝早くからなかなかの人出。
紅葉は4割くらいといったところで、おそらく来週あたりが見ごろでしょう。
色づき始めた庭園の空気がおいしい。
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ロープウェー乗り場の南側には城主居館跡があります。
頭上の山頂に天守を構えるものの、あくまで戦のための山城。
普段の営みは麓のほうが便利ですからね。
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北東側の山腹には三重塔。
こちらは戦国時代のものではなく、大正天皇の即位を祝って建立されたもの。
大正天皇の即位・・・ということから分かる通り、この一帯は明治の頃から観光地としてひらかれていました。
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周辺散策をする間にロープウェーの営業時間が到来。
始発一本めの便にのり、山を登ります。
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満員のゴンドラに鮨詰めになり、3分半ほどで山頂駅に到着。
岐阜城へはここから少し遊歩道を歩きます。
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さすが市街地から近い観光地だけあって、よく整備されています。
起伏はそれなりにあるものの、ツーリング装備で歩き回っても問題ないくらいの距離感。
トイレや軽食どころもしっかり整備されているので、登山・ハイキングというよりは自然公園の散策程度の気持ちですね。
もちろんロープウェーを使わずに登ればそれなりにハイキングできる標高ではあります。
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当時の遺構っぽく見せかけつつ完全に近年の登山道の作りである道を進んでいきます。
それなりに急峻な地形なので、ところどころですれ違い困難な場所や架橋も。
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何本かルートが用意されているので、人の少ない裏道を選んでゆったり進みます。
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10分ほど歩くと、鉄筋コンクリート作りの模擬天守が見えました。
現在のこの天守は1950年代に入ってから作られたもので、最上層は360度の展望台になっています。
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岐阜城は格好いいので、とオススメしてもらったので組み込みましたが、たしかにこれは格好いい。
歴史的な正当性とか再現度の高さを楽しむのもお城の楽しみですが、これはこれで割り切られていて良いですね。
コンクリートで作られているがゆえに軒下まで白亜で、黒い瓦とあわせて金の装飾が映えます。
惜しむらくはちょっと空が薄曇りなこと・・・
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開館をまって天守内に入ります。
いきなり見える幟旗がコレですが、ロープウェーから資料館まで一貫して、コーエーテクモ感たっぷりな感じのイラストが散りばめられているので今更の驚きはありません。
レトロフィットで上手くやっているからこそ、老若男女結構な観光客が訪れているんでしょうしね。
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各種展示パネルやゆかりの品などを閲覧しながら階段を登っていきます。
中の作りは石がメインで、温泉旅館のロビーのような感じ。
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最上段、天守からの長めは絶景!
雲の合間から覗く晴れ間の綺麗な水色と、ほどよく赤みがかった遠くの景色がなんとも言えない風合い。
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天守への入場料で、脇にあるこじんまりとした資料館にも入館できます。
こちらには各種衣装や人形などが展示されていました。
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軽く山歩きを楽しんだら、45分ほどで早々に下山。
ロープウェーまで10分くらい時間があったので、お団子いっこいただきます。
暖かいみたらし団子が美味い季節になってきましたねえ。
展望レストランのうどんの出汁の香りにも惹かれましたが、開店までちょっと時間があったのと、団体さんが続々とロープウェーで登ってきていたので見送ります。
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麓まで降りたら次の目的地へ。
寄り道が多すぎて忘れかかっていましたが、今回は博物館巡りです!
周辺一帯が整備された市街地を抜けて・・・
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鶯谷トンネルで金華山の土手っ腹をぶち抜きます。
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そのまま東側に向けて進み、各務原方面へ。
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やってきたのはこちら。
岐阜かがみはら航空宇宙博物館です。
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駐車場から、滑走路を模した屋外展示場を経てエントランスへ。
展示はV-107A、YS-11、US-1A、P-2J。
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航空自衛隊の飛行開発実験団や川崎重工の岐阜工場がある岐阜基地に隣接しているため、こちらは川崎重工色が濃いめ。
ただし小さい山をひとつ挟む形で立地しているので、この手の博物館としてはめずらしく、館内から飛行場施設が見えません。
そのかわり敷地の大きさは他の展示施設より一回り大きく、迫力があります。
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ロゴは宇宙機のシルエットを航空機のシルエットで白抜きしたもの。
なるほど航空宇宙だ。
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館内の展示はプロジェクションマッピングや映写を駆使した、薄暗い雰囲気の展示室から始まります。
この辺の展示は2018年のリニューアルオープンで増やされたものだけあって、展示方法なんかもモダンです。
各務原は1917年に飛行場となり、国内に現存する飛行場施設では最古のとのことで、歴史的な解説も多いですね。
展示機もライトフライヤーの原寸模型など、航空黎明期のものからはじまります。
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年表を模型と一緒に展示しているのは面白いですね。
投影の関係で薄暗い展示室ながらも、ライティングが工夫されていて展示物は見やすい。
ストレスなく回れます。
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最初のコーナーの目玉がこの飛燕こと陸軍三式戦闘機。
完全な状態で現存するのは世界で唯一の個体です。
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中二階の休憩室を経て、格納庫へ。
とにかく広い。
目算で浜松の3倍くらいの面積があります・・・!
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展示機は有名どころのF-104、T-2などをおさえつつ、飛行開発実験団のお膝元であることを生かしてUF-XS、T-2CCV、飛鳥などの固定翼機をメインに据えつつ、川崎重工関連のBK-117やOH-1のモックアップなども揃います。
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開発実験団系の機体はペイントも洒落ていて格好いいですね。
魔改造飛行艇ことUF-XSは異種エンジン搭載というのも面白い。
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そして「また会ったね」なBI塗装のT-2。
松島の128、浜松の111、そしてこの173と、今月三機目のT-2です。
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そして4機目がこちら。
T-2をベースにカナードを付与して静的空力安定性に頼らない機体構造の・・・以下略
一点ものの実験用改造機というのは結構なロマンですよね。
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屋内展示一番の大物はこちらの飛鳥。
輸送機をベースにエンジン排気制御や補助翼などあらゆる手法を駆使して離着陸の滑走距離を縮めるためにワンオフ制作した実験機です。
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回転翼ではOH-1の試作モックアップが目玉。
2000年に導入された偵察用ヘリコプターの実用試作模型です。
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格納庫の奥から2階フロアにかけては、宇宙関連の展示。
この辺もさながら川崎重工の展示会みたいになっていて、ロケットの最終段フェアリングから
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ISSの実験棟の実物大モックアップなど。
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こちらも歴史系の展示を欠かさないあたりが、単なる展示館や史料保存でなく、学習施設の色合いを強く感じさせますね。
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1時間半ほどゆったり回って、各務原をあとにします。
時間はまだ12時を回ったばかりですが、そろそろ帰路につかないと日が暮れるし渋滞も長くなります。
移動時間でオイシイところを持っていかれるのが、春・秋の遠征のつらいところです。
帰りは小牧からサクッと東名に乗り、新東名経由です。
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静岡SAで給油と食事を済ませ、淡々と帰宅。
薄曇りはありましたが、全体的に天候にも気温にも恵まれたツーリングでした。
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ということで、2日間合計の走行距離は953.6km。
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ODOは56243kmになりました。
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