暖かくなったり寒さが戻ったり、よくわからない天候。
蔓延防止等重点措置は解除されましたが、旅行の予定を立てるにはやや不安定な空模様ばかり。
仕方なく前日まで予報を眺めてから走りやすそうな気候の場所を選んで突発ルートで走ってきました。

雨上がりのためやや遅めに時間調整をし、出発は5:30。
朝焼けが綺麗な常磐道を北へ向かいます。

いつものことのような気もしますが、土浦のあたりは濃い霧が出ていてしっとり。
走るには億劫ですが、雨が降っていたおかげで夜の気温が下がらなかった側面もあるので一長一短ですね。

時間は6:30を過ぎたころ、高速を降りる前に東海PAで小休止。
いかにも雨上がり、といった感じのうろこ雲の隙間から太陽が覗き始めます。

日立中央ICで常磐道を降ります。
このICは、日立有料道路と直結しており、常磐道とは別に100円の加算通行量がかかります。
前後のICから迂回して走ってもよいのですが、まぁ100円だし?ということで。
ETCで一括徴収されるので別料金という意識も希薄ですしねえ。

高速・有料道路を降りたら、まずは海に背を向け、県道36号で西へ入っていきます。

ダム巡りなのに近隣にダムのない日立中央から降りた理由は・・・
山の天辺にそびえる大煙突。
現在は老朽化により折損してしまい、建設当初の1/3を残すのみとなっていますが、まだ現役の施設です。
公害問題を克服しようと建設された経緯、町のシンボルになっていく過程などが各所にまとめられていて、一度見ておきたかったんですよね。

大煙突を見上げたら、引き続き県道を西へ。
途中、道路のどまんなかに唐突に現れた杉の木は本山の一本杉。
ご神木として崇められていて、市の天然記念物になっているのだとか。
大煙突といい、日立市はこういうの好きなんですかねw

一本杉のすぐ先には、本山トンネル。
脇にある目立つ建物は日鉱の記念館で、先ほどの大煙突の資料などが公開されています。

トンネルを抜けた先で右折し、進路を北へ。
道はグリーンふるさとラインに入ります。
この道は去年走りに来た快走路で、その走って楽しい素性は織り込み済み・・・ですが、路面がまだウエットなので慎重に走ります。

グリーンふるさとラインは県道60号と合流して東を向き、再度北へ分岐。
しかし今日はそのまま県道60号にのって東へ進みます。

朝日の方をモロに向いて走るので、雨上がりの路面が鏡のように輝いていてまぶしい!
さながらシャイニングロードといった感じですが、路面状況が見えなくて普通に怖いw

少し走ると見えてくるのが、本日最初の目的地、十王ダムです。
このダムには高さ50mまで噴き上がる大噴水が設置されており、ライトアップも行われているのだとか。

十王ダムは堤体上が道路として解放されていて、右岸の十王パノラマ公園や山の麓の街につながっています。
せっかくなのでダムを通り抜けて公園を軽く散策し、またダムを通って元の道に戻ってから下流側へ。

県道60号は常磐道をくぐり、県道10号と交差します。
ここで左折して、10号を北へ。

時間は7:30、空の青さが増し、路面もずいぶん乾いてきました。
のどかな田園地帯を抜けて進みます。

県道10号は国道461号と重複して少し入ったあと、分岐して北へ向かいます。
先ほどのグリーンふるさとラインと同様、ここで分岐には向かわず、国道側を直進。

ほんの少し走ったところで、コンクリートの巨大な構造物が木々の合間から顔を覗かせます。

こちらは花貫ダム。
残念ながら思いっきり逆光 and 駐車場が閉鎖されていてロクな写真が撮れず。
花貫ダムは「海の見えるダム」というのを観光的な売りにしているだけあって、太平洋から7〜8kmしか離れていません。
直線距離だけ見るとさっきの十王ダムの方が近いんですが、山が折り重なっていたりすると海が見えませんからね。

ダム湖にかかる赤いトラスの名馬里(なめり)橋は工事中で仮囲いに覆われていました。
なんだか天幕みたいで新鮮ですね。

ダム湖から先は、さすが国道という高規格な道が続いていきます。
しかし、それも束の間。

花貫渓谷を過ぎたあたりで、グリーンふるさとラインと再会して北に折れます。
こちらも快走路ではありますが、さすがに規格は国道より少し下。
山間の堀割など、日当たりの悪いところはまだまだ湿気ていますね。

この日は風がつよく、周囲の伐採・枝打ちされた杉の木から枝葉が山のように降り注いでいました。
ただでさえ湿っていて楽しく走れない路面、カーブの途中に障害物が多いと尚のこと慎重に行かざるをえません。

道は県道111号と絡んで分離、名栗トンネルを潜ってさらに北へ。

県道22号との交差で左折し、山を登り始めるとすぐに次のダムが見えました。
横にながーーーいこちらは小山ダム。

小山ダムの建設は2006年と、茨城県内では最も新しいダムです。
ダムのほとりには広場が整備されていて、広々としています。

駐車場から少し上がったところには展望台も整備されています。
強風で流れる雲が面白い形をしていますね。
湖面もさざなみが立っていて、展望台は思い切り風を喰らうのでビュービューと騒がしい。
油断すると携帯が飛んでいきそう・・・

小山ダムからは県道を戻り、またもやグリーンふるさとラインに復帰してさらに北へ向かって山へ入っていきます。
標高が少しあがるとまだ雪の名残がありますね。

標高が上がるということは眺望もよくなるということ。
まるでおろし金のような雲が一面に広がる東の空は澄んでいて、太平洋までくっきり。
未明まで雨を降らせていた雨雲がまだ洋上に見えます。

グリーンふるさとラインが県道153号と交差するところで進路をまた西に向け、山の方へ。
東はまだ太陽が雲に遮られていましたが、西の空はすっきり青色ですね。
ほぼ同じ時間に撮った写真とは思えない対比。

県道を上がって見えて来たのは、ダム湖。
これまでは西に向かって上がっていくとまず堤体を見上げる位置になりましたが、ここは谷がくねっていて、ダム本体は北側にあります。

ダム湖の上にかかる小さな橋をぐるっと回り込んで進むと・・・

水沼ダムに到着です。
先ほどの小山ダムが県内最新でしたが、こちらのダムは県内最古。
建設は1966年です。

下流から見たダムは、重厚ながらも低く、こじんまりとしています。
当時の土木レベルか・・・とも思いましたが、天竜川の佐久間ダムが1956年なので、それより10年あとの建設ですからそういうことはなさそう。
治水や工業・農業利水の需要はあれど、地形の問題で単にそれほど重要性がなかったということなんでしょうね。

ダムの下流から東へ抜ける川沿いの道は残念ながら通行止め。
仕方ないので元の道を戻って、県道153号に復帰します。

153号をグリーンふるさとラインとの接続点まで戻り、そのまま直進して東へ。
時間は8:30をまわり、やっと東の空も青くなってきました。

華川で県道10号に乗り、進路を北へ。

くねくねと里道を走って行きます。
北関東とはいえ、太平洋岸に近いところはもうずいぶんと開花が進んでいますね。
この日、都心では桜も大いにさきはじめ、見頃は今週〜来週末といったところ。

いくつかのヘアピンカーブで標高を落としたあとはおだやかな峠を直登し・・・

福島県に入ります。

県道は本日幾度となく絡んだ常磐道をまたアンダーパスして進みます。

国道289号にぶつかったら、これを東へ。
四時(しとき)川の河原を横断する見事な直線道路を走って、山へ入って行きます。

その山のを登って行き、小さいトンネルを抜けた山の裏側にあるのが、四時ダム。
こちらは本日初となるロックフィルダムですね。
管理用通路から湧いている水が美味しいらしく、「銘水四時ダム」としてダム堤体脇で提供されていました。

分厚いロックフィルダムに深く穿たれた放水路はまるで造船ドックのよう。

ゲートのついた上流側も相当な迫力です。
ロックフィルダムは構造上非常洪水吐を堤体上に設けることができないので、こういった変わった形状になることが多くていいですね。
だいたいは堤体脇につくんですが、ここは真上に橋があるというのは気が利いてます。

ダムはトンネルを潜って入る堤体直上のスペースと、上流側の脇道にあるスペースの2ヶ所に車が停められます。
どちらも歩道でつながってはいるのですが、堤体側から俯瞰しようと思うと結構な階段を登る必要があるので、上から眺めたい場合は上流側がおすすめ。
最初の写真は堤体側から階段をのぼって高台にあがって撮影して、この写真は上流側から。
画面左端の斜面を上り下りすることになるのですが、こっちからだと水平に歩くだけというw

四時ダムからは、そのまま国道を上流へ。
ダム歩きでかいた汗が走り始めに飛んで、心地よいくらいの気温です。

田人のキャンプ場脇で国道を外れ、ちょっと寄り道。
旧道に入っていきます。

橋を渡り、舗装の怪しくなった左岸の道を少し走ると・・・

旧道に残る高速道路の案内看板。
ちょっと前にSNSで話題になってたので、ついでに訪問してみました。
最近沢から土が流出したのか、足元はどろどろのズブズブになっていました。
通り抜けは元々できなかったのですが、もっと奥にあった通行止め看板もここにあるので、多分追加で崩落があったんでしょう。
行く人は気をつけないとですね。
ちなみに、この先は四時ダムの上流側展望台の奥につながります。(道が生きていれば、ですが)

寄り道を終え、来た道を戻ります。
マトモに生きている現道のマトモに機能している看板を眺めつつ東へ。

いちど市街地まで出て給油し、また山へ入るべく、県道71号で西へ。

県道71号とはすぐにおさらばし、沼部橋で鮫川の左岸へ。

県道105号は西へ入っていくと、支流の荷路夫(にちぶ)川と絡んで走ります。
しかし支流には入らず、再び鮫川を渡って右岸へ。

そのまま川沿いに上がっていくと・・・
本日最後の目的地、高柴ダムに到着。
奥のゲートからサラサラと放水していて、小気味良い水音が響いていました。

残念ながらゲートの改修工事で天端は渡れず。
上流側もすぐに通行止めの林道になるので、ダム湖へのアクセスができなかったのが惜しい。

高柴ダムを後にし、一旦来た道を戻ります。
この日のダム巡り予定はひとまずこれまでですが、時間はまだ10:00。
いくつか寄りたいところがあるので、まずは工業団地を突っ切るように北へ。

県道20号と合流して離れて、山田川沿いに進みます。
川岸の小さな空間に、桜並木がありました。
まだつぼみが膨らみ始めた程度ですが、満開になったらものすごく美しい風景になりそう。

ダム・・・ではない気がしますが、川には小さな溜池もあり。
下流側に田んぼがたくさんあるので、農業用水でしょうね。

道は県道14号につきあたり、ここを右折。
海のほうへ向かって走っていき、また常磐道をくぐります。

すぐに県道371号に折れ、また常磐道をくぐります。
今日はもう何回くぐったか覚えてないな・・・!

ここから先は、おなじみ湯ノ岳パノラマライン。
やや風が強いものの、気温は快適。
さすがにこの時間では路面も完全ドライで、すいすい登って行きます。

松ぼっくりや杉の枝葉に注意しながら頂上まで走り・・・

どどんと眺望。
いつも海側ばかり眺めるので、今回は展望駐車場をぐるっと回り込んで山側を眺めます。
低いながらも起伏に富んだ山々がずーっと続いている地形なのがよくわかります。

展望台で一服したら、そのままパノラマラインをくだり、湯本川沿いに折れます。

こちらも以前来た、いわきの洗い越し。
前回バックショットだったので、前向きに撮影しておきたいなと・・・w
残念ながら空模様はこのタイミングで雲が多くなってしまってコントラストはイマイチですが、水量が多くて飛沫がいい感じですね。
寄り道を2つ消化し、時間は11:30。
今日は雨上がりの杉林を走ったので下回りがグズグズで早く帰りたい。
そろそろ腹が減って来たのもあり、食事だけして帰路につくことにします。

そのまま常磐道で帰るのも芸がないので、県道66号経由で国道49号に入り、東北道方面へ。

内陸に入るとまっすぐ走るのが難しいくらいに風が強くなってきました。
反面、そらはスッキリとスカイブルーに。

中三坂の交差点にあるコンビニの廃墟。
コンビニって閉店するとすぐに看板外すので(廃墟はイメージ悪いですからね)、こうやって残ってるのは珍しいですね。
ストリートビューで見る限り2011年にはすでに閉店している様子ですが、いつからやってないんでしょうね。

ずいずいと49号を進み、平田村へ。

ゆったり走って時間は12:30、しばざくらの里 道の駅ひらたでお昼にします。
気温はそこそこ高いのですが、あまりの強風でそこそこ体が冷えていたので暖かいお蕎麦をチョイス。
さらに帰りの分のカロリーとしてミニカレーも追加でw

がっつりお昼を食べたら、もうあとは帰るだけ。
道の駅脇からあぶくま高原道路に入り、そのまま東北道へ。
あぶくま高原道路は玉川〜矢吹中央だけ有料区間で、軽自動車等260円。
久々の現金払いの料金所はなんとも不便ですね・・・

有料区間は並行県道で迂回しても全く構わないのですが、たまにはということで乗ってみました。
この辺は下道も楽しいので迷ったのですが、はからずしも絶景の山々が見れて、260円の価値は十分あったかなと思います。
方角的には甲子峠とか那須とか。

そんなこんなで早め帰宅して、明るいうちにガッツリ下回りの洗車も終わらせました。
この日の走行距離は582.4kmでした。

ODOは63297kmになりました。

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