先週の日曜日は結局予報が外れて雨模様、消化不良に加えて気温も安定してきた頃合い、桜が散りきる前に長距離に行きたい!
ということで、関西遠征をいたしました。

出発は安定の5:00、中央道を西へ向かいます。
甲府を越えて韮崎をすぎ、標高がどんどん上がり始めても気温は4度。
これでこそ4月だというものです。
先週は寒すぎました・・・

無給油無休憩で走りきれなくはないものの、出るものは出さないといけません。
八ヶ岳PAで小休止を挟みます。

アルプスの山々もだいぶ白い部分が減ったように見え、春の息吹がどんどんと浸透していく季節。

それを裏付けるように、PAの屋根の下にはツバメが巣を作っていました。
今シーズン初めての目撃。まだ卵も産んでおらず、当然ヒナもいませんが、半月もすればきっと賑やかになるでしょう。

八ヶ岳からもさらに西へ。
諏訪湖を越えて南アルプスの北端をまわり、飯田盆地を通過します。
時間は8:00を回り、標高も落ちてきたのでやや暖かくなりはじめました。

中津川ICで降りたらまずは給油を済ませて、国道19号でさらに西へ歩みを進めます。

ちょうど時間が9:00を回ったので、恵那の中心部で2度目の休憩と、上着を一枚減らします。
この日は関東以西で全国的に20度を超える予報と、ツーリングにはもってこいのコンディション。
恵那市役所には、恵那市がホストタウンになっているRally Japanの広告がでていました。

恵那からは、県道68号で木曽川へ。

木曽川沿いの区間はちょうど桜が見頃の時期を迎えており、沿道に満開の花を咲かせています。
青い空に桜色がよく映えます。

木曽川沿いを走りはじめてまもなく、県道68号は北へ抜けます。
かわりに重複していた県道412号が直進。
笠置峡で南から国道418号が合流してきますが、県道はそれに抗うかのように、100mも進まないうちに北へ逃げます。

木曽川沿いに残された国道418号へ進路を取りますが、分岐には古びた通行止め予告の看板。
国道418号は、福井県大野の西側から長野県の遠山郷まで抜ける長大な国道ですが、この部分に関しては不通。
今日はこの通行不能区間の両端を見ておこうと思います。
東側の区間は3月に走ったばかりですね。

国道単独区間に入ってすぐは、笠置ダムのダム湖沿いの気持ちのいい道が続きます。
道幅も広く、快適。

しかしそれも束の間、栃久保の集落を過ぎると、一気に道幅は狭まり、片側交互通行になります。
予告は嘘をつかなかった・・・?

1.5kmにおよぶ長大な片側交互通行区間を越えると、笠置ダムに到着します。
笠置ダムは戦前、昭和初期の1930年代に建設された古いダム。
今ではあまり見ることのない、全幅に渡るゲートが格好いいですね。

道路はそのダムの下流すぐ脇で通行止め。
ゲートはあいていますが、これは笠置ダムの改修工事によるもので、関係者以外は立ち入り禁止です。
・・・看板は嘘をついていますね。
通行止め看板の表記では4km先となっていましたが、まだ2kmも走っていません。
この先にもう少し道が続いており、通行できた時期もあったようですが、それも過去の話です。

ダム脇には天壌無窮の文字と共に、建設当時のレリーフが。
昭和1桁台の工事開始からの経緯が記されています。

ここで国道は行き止まりで、山に向かって登っていく道が分岐しているものの、それは少し上がったところにある集落までの短い道。
結局この笠置ダムから先は国道指定を受けているものの、十数年にわたって通行不可能なままです。

ゲートをくぐるような無粋なことはせず、来た道を戻ります。
1.5kmの片側交互通行をもう一度抜け、県道との分岐まで戻ってきました。
左手にあるコンクリートの法面が県道412号。

反対側に回るのに県道412号から向かってもいいのですが、県道68号まで戻ることにします。
中野方川沿いに綺麗な道を北へ。
途中、県道402号にぶつかるので、それを左折して西に向かいます。

あえて一本外れた迂回をした理由はこちら、坂折棚田。

日当たりのいい東向きの斜面に広がる棚田の風景は、水稲のない時期でも見晴らしがよく絶景。
田植えが終わった青々とした時期、実りを迎えた黄金色の時期、また機会があれば再訪したいところ。

棚田から先は道なりにどんどん進んでいき、八百津町に入ります。
八百津に入ったところで、最短の迂回路であった県道412号と合流。
412号は交点で終了となるので、引き続きここまで走ってきた402号が役目を続けます。

しかし402号は北に抜けて七宗へ向かうので、今度は県道353号へ。

山間のなだらかな道を進んでいき、潮見で久々の国道418に再会。
ここが通行止め区間の反対側?と思いきや、これはバイパス。

木曽川沿いの不通区間を大きく山側に迂回すべく、現在丸山バイパスとして順調に道が伸びています。
バイパスの終端がここということですね。
丸山バイパス区間は一部県道353号と重複しているので、そのまま県道を走ることにもなります。

が、しかし、旧道の通行止め区間の反対側を見るために、重複の終わった地点で県道353号側を進みます。
バイパス道であることをやめた途端、道はごらんの通りの荒れ模様。

荒れすぎていて道を間違えたのかと思うこと数度。
本当にこれ川沿いまで降りられるんだろうな・・・!?

と、心配しましたが、幸いにも降り立つことができました。
木曽川に注ぐ支流にかかる湯谷橋。

本来、下流からやってきた国道はこの橋をわたってすぐに右折し、川沿いに笠置ダムまでつながるはず。
しかし現状は看板の通り、通行止めとなっています。
あたかも本道のような面持ちで繋がっている左折側の道路が、今きた県道353号です。

国道の先は・・・というと、このように封鎖済み。
こちらも封鎖はゆるいですが、舗装もぐだぐだで土砂崩れどころか道が流出しているので、あえて進む必要はゼロです。
時間は10:30を回ろうかというところ、ここから先の生きている国道で西へ。

走り始めてすぐ、これまた木曽川に注ぐ旅足(たびそこ)川に架かる旅足橋をわたります。

この赤ちゃけた古い橋は、トラス構造を有するものの、上弦材がケーブルである吊り橋。
世界的にも珍しい構造であるようで、この時も写真を撮っている人がいました。

旅足橋からは、小さいトンネルをくぐって・・・

さらにくぐって・・・

通行注意区間をやっと抜けたら、丸山ダム!
といきたかったのですが、残念ながらそうはならず。
というのも、戦中に計画され戦後すぐに完成した丸山ダムは、現在嵩上げ改修を行なって新丸山ダムへの換装工事を鋭意実施中。
今日不通区間の両端を見にきたかったのもその工事に関係していて、新丸山ダムが完成した暁には水位の上昇にともなって全てが水没する予定だから。
笠置ダムの工事もこの新丸山ダム関連のものでした。

ということで、ダムは見れませんでしたが国道は満足。
工事中の取り付け道路を大きく迂回し、山から降りてきた丸山バイパスに合流。
ダム付け替え後はこちらが本道としての座を譲り受けるでしょうが、バイパスもまだ未完なので不通であることには変わりないんですよね。

長かった国道418関連の探検は終わり、時間は11:00。
気温はもう20度を越えていて、暑いくらいです。

ダムのあった谷を抜けて降りていくと、このあたりも桜が満開。
そのまま八百津の中心部へ。

気温23度、天候はピーカン。
こうなると水分不足が懸念なので、ちょうど新丸山ダム工事事務所の正面にあるコンビニで休憩。
先週-2度でホットコーヒーを握りしめていたのに、今日はスポーツドリンクの一気飲みが美味い。

八百津からは、国道418をさらに西へ。
廃道区間を見るために山間部を走ったあとの空気をリセットするにはもってこいの快走路。
本当に同じ国道なんですよね・・・?

418号は美濃加茂で右折し、真西へ向かいますが、やや渋滞気味との情報。
今日は国道をたどることが目的ではないので、並行する国道248の関バイパスでショートカット。

関に辿り着いたら、百年公園の間を抜け、北へ。

百年公園の北、津保川を渡る百年橋には鯉のぼりがたくさん泳いでいました。
ちょっと早い気もしますが、いいもの見れたので文句はありませんw

そのまま県道79号に入って千疋大橋で長良川も渡り・・・

山県へ。
ここで時間はちょうど正午くらい。

ここまで降りてくるとだいぶ季節も進むようで、春から初夏に向かうような葉桜と下草の萌黄色。

さらに進むと、2つ目の目的である淡墨桜への案内看板が出始めました。
表記の通り、あと20km。

ふたたび標高が上がり始めるので、また季節が少し戻ってお花の季節。

そうこうしているうちに、道は国道157号と合流。
左岸のバイパスを少し進んだあと、すぐに右岸の旧道へ。

淡墨桜の前に、ここに寄り道しました。
去年秋に能登への途上で通過した日当(ひなた)駅。

残念ながら1週間ほど遅かったようで、桜は半分葉桜でしたが、代わりに散り始めた花びらが気持ち良く舞い散る花吹雪でした。
駅のあちこちに写真に熱を出しているカメラマンがいますね。

桜の枝のおおいかぶさる駅からのレールに、トラス橋とトンネルがまっすぐに続きます。
日当駅のアクセス道路がこの風景を真正面から眺められるトンネル上に位置するので、なるほどこれは確かに狙いたくなる。

自分は列車の到着を待たずに先を急ぐことにして、植え込みの花や桜吹雪を少し楽しんだら出発。

引き続き旧道を走り、樽見へ。

日当駅の次、高尾駅あたりで対岸のバイパスは・・・と見てみると、すさまじい車列。
あれ全部薄墨桜目当てか・・・。
図らずしも旧道を通ったことにより、ちょっとだけ渋滞回避ができたよう。

しかし残念ながら、旧道とて向かう先は同じ。
水島駅脇あたりからは遅々として進まない渋滞に身を投じることになりました。

日当駅から45分もかけ、やっと樽見の中心部へ。
しかしその先まだ淡墨桜の駐車場までは時間がかかりそう。
クラッチ半握りでダラダラ進むよりは、歩こう!ということで、久しぶりに再会した国道418号と手を取り合い、樽見駅へ。

駅前駐車場にバイクを停めたら、山登りです。
淡墨桜までは駐車場からだと200mくらいですが、駅からだと1kmほど。

ちょうど停まっている樽見線の車両の下をくぐり、てくてく歩いていきます。

駅は根尾川と根尾西谷川の合流地点付近にあります。
橋を何本かわたって清流を眺めながらのハイキング、悪くないですね。

お昼の陽気に減らされて光る桜の木はなかなかの美しさ。
お目当ての淡墨桜はあの木立の中にあるはず。

ちょうどいい感じに葉桜が出始めた桜並木は、赤・白・緑の3色混合。
1月遅いですが、菱餅が食べたくなってきましたw

山裾からは一気に登り、ハイキングロードから登山道にw
あちこちにある桜を眺めつつ、息を切らせてのぼっていきます。

坂を登り切り、休憩所や屋台の出ている通りの向こうに見えるのが・・・

樹齢1500年を越えるエドヒガンの巨木、淡墨桜です。
「この木なんの木」のアレの桜版かという大きさ。
国の天然記念物に指定されています。
富士山とアルプスの対比と同じで、巨大な一本木は桜並木とはまた違う良さがありますね。

すこし登ったところには薄墨大師とその弘法堂があり、参道からなら桜を見下ろすこともできます。
さすがにこれだけ巨大な一本木、維持管理も大変なようで、無数の添え木で守られています。
かつて何度か枯死の危機があったそうですが、その度に乗り越えているよう。

ややピークを過ぎて葉が出始めてはいますが、枝の先までしっかりと開花状態の房もあり、訪れる時期としては合格点でしょう!

1km歩いて登ってきたので、1km歩いて降ります。
駅前の案内板のルートを反時計回りにまわって樽見駅へ。

バイクにまたがったのは、もう14:00を回ってから。
渋滞と予定外の徒歩でずいぶんと時間を使ってしまいました。
次なる目的地へ向けて、国道157の新道を走ります。
南下ルートはいたってスムーズ。

真っ赤な花桃の並木を眺めながら走り・・・

樽見鉄道の駅を横目に進んでいきます。
どれもシンプルで情緒ある駅ですね。
本数が少ないので、残念ながら走行中に遭遇はせず。
木知原(こちぼら)駅で対岸に渡り、県道255号へ。

こちらの県道、なにやら違和感のある石垣が延々と並走します。

このまっすぐに整えられた形状、ほどよい幅、道路との高低差・・・

廃線跡ですね。
ノーチェックでしたが、この道は2001年に廃線となった名鉄谷汲線の跡を辿る道のよう。
思わぬ収穫となりましたが、こんどきっちり時間を作って揖斐線と谷汲線をたどってみたいなあ。

平地まで降りてきたら、県道265号で西へ行き・・・

山へ入ります。

この道は、大谷スカイライン。
スカイラインとはいいつつも、尾根を走るわけではなく、楽しいヘアピンの続く山道です。

5kmほどの短い路線の中腹にあるヘアピン、小さな祠を背にしたところに、野村山展望台があります。

展望台は南東を向いているので、ちょうど岐阜の中心地が見えます。
手前の野球場は大野町立運動公園のレインボースタジアムですね。
ここで時間は15:00、そろそろ刻限なので、サクッと次へ。

スカイラインを北側に抜けたあと、そのまま北進。
県道40号を左折します。

道の駅 さんさん谷汲に立ち寄って最後の休憩。

淡墨桜周辺に食事どころがなく、昼食を食べ損ねたので、水分補給がてらに軽食をとって・・・

揖斐峡からは国道303号をどんどん進みます。
気持ちのいい排水音をひびかせる久瀬ダムを越えて・・・

建設中の鉄嶺(くろがね)トンネルを横目に進みます。

その先は八草峠の改良区間。
連続する長大トンネルをどんどんくぐっていきます。

標高はそれほどではないのですが、このあたりは豪雪地帯。
東海道新幹線が遅れる場合はほぼ必ず米原から関ヶ原の峠区間ですが、ここはそのさらに北。
このあたたかい日和にもかかわらず、まだまだこんもりと残雪。

トンネルの中はたっぷり雪解け水をたたえているのか、気温6度とか7度。
20度にあわせて上着を脱いでいるからめちゃくちゃ底冷えする・・・!!

冷えて温められて、冷えて温められてを繰り返し、やっと峠越え。
杉野川沿いに降って・・・

高時川と合流したら、県道332号に分岐して田園地帯を抜けます。
ひたすらまっすぐに突っ切る道路が気持ちいい!
もう田んぼの「起こし」が終わったところがあるかと思えば・・・

すでに生え揃っているところも。
この季節にこの青さ、何を育ててるんだろうなあ。

などと思っている間に、道は長浜の市街地へさしかかります。
そのまま進んでいくと見えてくるのが・・・

日本一の湖、琵琶湖。
今日の宿は琵琶湖の湖畔の予定です。

湖畔の桜はちょうどいい具合に咲いていて、夕日に浮かぶシルエットがなんともいえない雰囲気。
もうちょっと早く着いたらこのあたりも散策したかったのですが、今日はまっすぐ宿へ。

彦根港まで湖岸道路を走って、少し内陸に折れます。

ひこにゃん、久々に見たなw
ということで、彦根某所のお宿にとーちゃく。

キョウハ、ケッコウ、ツカレタノデ、ニクヲヤキマス!!!

ということで、近江牛の一人焼肉とプレモルで優勝して1日目終了とします。

この日の走行距離は561.9kmでした。また明日!

コメント