今年も開通した志賀草津道路。
これを早速走り抜け、戸隠蕎麦や峠道を満喫するツーリングに行ってきました!
この日は久々の2台体制、企画いただいたZRX1200Rのライダーさんに同行します。
ルートはこちら。
スタートは関越道。
今シーズン初、去年10月以来の関越走行ですね。
車線キープグリーンラインが導入されていますが、みんな馬鹿みたいに真ん中と右に集中している・・・逆効果ではw
集合は駒寄PAに7:00。
すでに青空が広がり、PAの外を見るときれいに花が咲いています。
春真っ盛りという感じ。
渋川伊香保ICで下道に降りたら、吾妻線沿いに国道353号線沿いを西進していきます。
吾妻川の右岸には上信自動車道が部分開通していますが、敢えて従来の道を選びます。
平地では桜の季節は終わっていますが、一般的な春の花は今が見ごろです。
あちこちに青や黄色やピンクの花が咲いており、下道のゆったり走行の満足度があがります。
長野原で国道292に入り、北上。
新旧2本並行するうちの東側の旧道を走ります。
遠目に見える志賀高原の山々はまだ雪がたっぷり残っています。
標高が上がってくると、まだまだ桜も咲いています。
薄桃色の紅山桜と、薄いブルーの空が目に優しい。
国道はそのまま峠に向かって草津温泉へ登っていきますが、途中で脇道にそれて、桜の木のたもとにバイクを停めます。
立ち寄った目的は、2020年にも訪れた太子駅。
国鉄吾妻線の駅跡で、鉱石の積み出し施設が残る駅跡に旧型の貨車がたくさん展示されています。
ここで時間は8:30、残念ながら開場は10:00なので、外から眺めることにします。
改めて訪れた原因はこれ。
新たに譲渡されたトラ45000形が展示に加わり、国内最多の無蓋貨車展示がさらに強力になりました。
側面のアオリが木製の二軸貨車で、1960年台の製造、個体はJR四国研修センターに置かれていたトラ51862番かな。
ホッパー棟跡地を彩る桜の景色が美しいですね。
甲府が4月頭には満開だったので、今日は正直桜の開花は期待していませんでしたが、なかなかどうしてまだ散り始めた程度という幸運。
ヒラヒラと舞う桜吹雪をしばし満喫したあと、次の行程へ進みます。
少し北上したあと西の峠を登る国道292の旧道を走り、草津へ。
標高がどんどん上がっていき、木々は冬枯れ模様ですが、この日は気温は15度以上と走りやすい空気。
道の駅 草津運動茶屋公園で小休止したあと、志賀草津道路へ向かいます。
滋賀草津を走った翌々週に志賀草津というのも、なかなかw
志賀草津道路は4/22、走行日の前日に開通したばかりで、終日通行可能。
冷え込む日は夜間通行止めになったり、火山活動が活発だと二輪通行止めだったりしますが、今年はフリーです。
時計が9:30を回る頃、ゲートを通って高原道路区間のスタートです。
標高のそこそこ低いところでもすでに残雪。
今年は全国的に雪の量が多く、開通の遅れた観光道路も多いくらいでしたから、期待が膨らみます。
徐々に標高を上げてきて、残雪が増えてきました。
しかしこの日は、9:30時点でも標高1500mを超えるところでまだ10度くらいと暖かく、ガンガン溶けていっているはず。
見ごろなのはこの週末くらいのもので、来週にはほどんど残っていないんじゃないかな・・・。
硫黄の香りのする殺生河原を横目に通り抜け、標高をどんどん稼いでいきます。
空はややくすんでいるものの深い青色をしていて、雪原との対比が綺麗です。
吹き溜まりには深い雪の層がありますが、日向はほぼ山肌。
もう一ヶ月もすれば緑が山肌を多い尽くす高原風景になるスポットです。
標高2000mに近づき、視界の山々はほぼ眼下に。
視界は一面空色。
標高が上がるのと連動して太陽も登っていき、時間は10:00前。
日差しがどんどん強くなっていき、気温は中央分水嶺あたりでも6度。
氷点下に下がることも覚悟していただけに、嬉しい誤算です。
中央分水嶺の杭のあたりは斜面が南向きなのもあって、ほぼ雪なし。
しかし数百m進むとごらんの通り。
吹き溜まりで日陰の場所にはこんもりと雪の壁。
そして有名なスポット、ちょうど吹き溜まりになる斜面は・・・目測で5〜6mの雪の壁です!
2017年よりは少し低いかな、というところですが、ここ数年では段違いの雪の高さです。
空も綺麗に青く晴れていて、絶好のコンディション!
この日差しで雪はガンガン溶けていっており、上端はだいぶ奥へ引けてきていました。
開通日の金曜と、走行日の土曜、翌日曜の3日だけでも全然違う風景なのではないでしょうか。
人出は少なくないものの、大渋滞になるほど多くもないほどほどの様相。
数分ここで楽しんだあとは、渋峠を越えて北へ抜けます。
峠を越え、下の北側の斜面は雪がたくさん残っています。
気温もこの日最低の4度。
しかしながら路面はすっきりとドライで走りやすい様相。
絶景を見下ろしながら、前の車についてゆっくりと降っていきます。
ミニ雪の壁を抜けてスイスイ進みます。
眺望がなくとも気持ちのいい切り返しのつづく絶好のドライブルート、景色がよければなおよしです。
あとは人が少ないともっといいんですけどねw
あっという間に標高を失い、熊の湯。
スキー場の駐車場も満車ですね!
丸池はもうすっかり雪解けしていて、標高差のパワーを思い知らされます。
つい15分前まで雪の壁の中にいたのに、降ってくると桜並木。
季節の変わり目の山のツーリングはこれがいいんですよね・・・
最後は湯田中の街並みを見下ろしながらゆるやかに下り坂。
冬の世界から春の世界に戻ってきました。
葉桜が吹き始めた街並みの中、桜吹雪を巻き上げながら温泉街を走ります。
道の駅北信州やまのうちで小休止を挟み、お土産を調達。
4度から16度まで気温が上がり、上着はカバンの中へ。
道の駅からは県道505号へ入り、上今井橋で千曲川を渡ります。
花が色をつけた果樹園を見渡す堤防の高台は絶景。
ふっと風が吹いたタイミングで舞い散る花びらが美しい丘の道を西へ向かって進みます。
広域農道北信五岳道路を抜けて、やってきましたるはしなの鉄道の北しなの線・・・かつての信越本線の古間駅。
「北信五岳」とは斑尾山・妙高山・黒姫山・戸隠山・飯縄山だそうで。
古間駅は当初立ち寄り予定ではなかったのですが、雰囲気がよさそうなのでふらっと寄ってみました。
駅前の駐車場には桜が取り囲むように咲き誇っており、とてもいい雰囲気。
しばし駅構内を満喫し、2両編成のローカル列車を見送ったら、駐車場にある矢印に誘導され、南に寄り道。
線路沿いに細い道路を進んでいくと、現役の鉄道トンネルの脇で道路もトンネルへ吸い込まれます。
このトンネルは戸草隧道で、明治20年の開通。
もともとは信越本線のトンネルでしたが、隣に新トンネルが建設されたのに伴い道路トンネルに格下げ。
135年経過した今でも、道路トンネルとして現役です。
SL時代の煤煙跡が残る隧道内は、特徴的な石造りと煉瓦造りの合造。
日本最初の山岳トンネルである逢坂山隧道(滋賀・京都)の流れを継ぐ歴史あるトンネルです。
いまだに現役なのもすごいですが、この手のトンネルは遊歩道になっていたりすることが多いので、バイクで抜けられるというのも嬉しいですね!
トンネルを抜けたら、県道36号に入って西へ。
時計は12:30を指します。
楽しい山道を快調に登っていき、向かうは戸隠山。
標高を稼ぐと再び残雪がお目見えし、冬の景色に包まれます。
しかし気温は10度程度あり、冬装備であれば快適なレベルです。
戸隠神社の中社脇を抜けて・・・
お昼の目的地である、戸隠そばの岩戸屋へ。
時間は12:45、腹ペコタイミングです!!
前菜にそばがきをいただきます。
暖かいねりたてのそばがきは箸が止まらなくなる美味さ!
そしてガッツリと大盛りで、とろろざる!
この季節に戸隠でざるそばを食えるのが、暖かい日ならではのありがたみです。
蕎麦を完食して腹一杯になったら、いそいそと戸隠山を降ります。
戸隠山も北側には残雪たっぷりだったのに、南側の斜面は暖かく、桜が咲いています。
バードラインを気持ちよく走り、九十九折りを降って善光寺方面へ。
市街地に降り、県庁前を抜けて国道117号へ入ります。
犀川沿いの堤防は綺麗な菜の花が帯状に咲いています。
ここは桜並木も綺麗な道なのですが、さすがにこの標高はすでに葉桜。
そのまま千曲川も越えて盆地の南東側に向かい、最後の目的地を目指します。
到着した今日最後の目的地はこちら、山へ入っていく小さな地下道。
ここは松代象山地下壕で、いわゆる戦時中の疎開政府である「松代大本営」の工事跡。
象山の地下に掘られた地下壕が一般公開されています。
壕内は2〜3m程度の天井高と3〜4mほどの幅が確保されていて、入り口が複数あって通り抜けが可能なので、ひんやりした風がふいていました。
明るくライトアップされているので山肌がよく見えます。
崩れやすい場所には鉄骨の支保工が実施されています。
碁盤の目のように張り巡らされた横穴を覗き込みつつ進みます。
鉄骨と岩肌の間にみっちりと詰められた丸太。
素掘りのトンネルが維持できるほど安定した地山ではないよう。
見学ルートから覗き込める横穴は、貫通しているものもあれば行き止まりのものも。
行き止まりの奥には不気味な暗闇が続いていて、地下壕本来の雰囲気も味わえます。
見学可能な区間は約500mですが、歩くとなかなかの距離があり、密度は十分。
行き止まりの先にもまだまだ壕は続いています。
奥行きは深いところで300m程度、これが20m間隔で20本張り巡らされています。
横の連絡穴も含めて総延長は6km近くある、巨大な地下壕です。
洞内の見学に1時間ほど費やし、時間は15:30。
帰路は県道35号に入って一山超えます。
新地蔵峠を越える山道は篠ノ井・松代から上田へのショートカット路。
全線2車線の気持ちのいい峠道を走っていきます。
峠の両側がそれぞれ高地なのでそれほど高い山には感じませんが、標高1000m程度はあります。
朝以後にまた色とりどりの桜の花を拝み、ツーリングのシメ。
山を降りたら上田菅平ICから上信越道に入り、そのまま関越道でノンストップで帰ります。
幸いひどい渋滞には遭遇せず、春の関越にしては終始快適な走行でした。
今日の走行距離は605.1km。
ODOは66393kmになりました。
コメント