土曜日はにわか雨のち大雨、日曜日は雨のち曇り・・・
絶妙な天気でしたが、日曜の午後は光明がありそう。
ということで、お昼前の出発で無理のないルートを走ってきました。

せっかく峠の楽しいタイヤに変えたことですし、峠道をつないで走るルートです。
雨上がり、雨雲が掃けて路面が概ねドライになるのを待って10:00発。
この時間に首都高を走ることは滅多にないので、やや違和感を抱きつつ、初夏っぽい雲の浮かぶ中を走り、中央道へ抜けます。

大月ICで下道に降り、甲州街道こと国道20号を西へ。
やや分厚い雲が山の上に溜まっていますが、雨は降らせないだろうなと直感する真っ白な雲。

最高気温は25度を超えそうということで、初狩のコンビニで早めの水分補給。
時間は11:30、影が短い!

2019年の台風19号で橋脚が沈下し、くの字に折れ曲がってしてしまったまま長らく仮橋であった法雲寺橋が4月の3日に復旧していました。
綺麗なカーブを描く走りやすい新橋、交通もスムーズでありがたい。

上流側には役目を終えた仮橋がまだ残っていました。
2年半に渡って交通を支え続けた縁の下の力持ち、ひっそりと引退です。

法雲寺橋を渡って間もなく、脇道に逸れます。

登りゆくは、本日一本目の峠道、笹子峠。
3月の時点では冬季閉鎖で通れずだったので、リベンジといったところ。
杉林の中をクネクネと登っていきます。

新緑の美しい峠道、快調なペースで・・・といきたいところですが、この道は旧道なので交通量が少なく、路面はガタガタ。
落石や落ち葉も多く、ところどころウエットパッチも残っているので慎重に進みます。

峠の頂でお馴染み笹子隧道をパスして時間はほぼ12:00。
首都高もですが、ルートの序盤に組み込みがちな笹子峠を日の高い時間に抜けるのもなかなか珍しい。
だいたい夜明けの霧の中というイメージですからね。

峠のあちこちで藤の花が咲いているのが目に入ります。
新緑の緑にかき消されがちな控えめな色が美しいですね。

峠を降ったら、笹子トンネルを貫いてきた国道20号と再合流。
ゆるやかに甲府盆地の底へ。

甲府の中心部には入らず、県道34号を走って小高い丘をつないでいきます。
果樹園が密集するこの道も、オフシーズンは静かなもの。

県道から逸れた小道を抜けて金川を渡り、南の山へ。

山の中腹にあるシェルターに包まれたトンネルは、リニアの実験線。
これをくぐったら国道137号へ合流し、本日二本目、御坂峠を登り始めます。

峠の国道部分は登坂車線のついた快適な上り坂。
雨上がりだけあって交通量もそれほど多くなく、快調に進みます。

そのまま進めば新御坂トンネルで河口湖へ抜けられますが、ここも脇道にそれ、旧道の峠道へ。

大きく弧を描いてUターンしていく新道と、そのまま峠に突っ込む旧道の対比。
こう見ると旧道のほうがまっすぐに見えますが、新道はこのヘアピンひとつであとは緩いカーブとトンネルです。
旧道は実に20以上も切り返して進んでいきます。

青い空に明るい緑、気持ちのいい山道が続きます。
こちらは落ち葉が多いものの、路面はスムース。
頂上の茶屋と眺望が観光地になっているので、交通量が少なくない影響かな。

頂上の御坂隧道を越え、峠の茶屋から河口湖を見下ろしつつ下り坂。

茶屋のすぐ先で旧御坂峠を離れ、脇道の脇道である林道西川新倉線へ入ります。
すぐに山を下りてしまわず、楽しい峠道の延長戦を楽しむ算段。
林道の入り口には三ツ峠山への登山道の入り口があって、駐車スペースは満車になっていました。

登山道入口を過ぎれば道は静かなもの。
オンロードタイヤで安心して走るには及ばない荒れ気味な道ですが、林道としてはスムーズなほう・・・といった程度の舗装道が続きます。
すれ違い不可能な道幅ですが、対向車はゼロ。
とはいえ、林道はカーブミラーが少ないので油断はできません。

林道だけに、途中でガッツリと伐採された斜面がありました。
山の中を走っていると立木に阻まれて見下ろせない景色が、切り株の斜面になってご開帳。
河口湖大橋や鸕鷀嶋(うのしま)がクッキリ見えます。
空には雲が多いですが、どんよりではなくモコモコと育った白い雲。

林道は新倉河口湖トンネルの真上を越えて、河口湖の南の湖畔に降ります。

平地に降りたら富士急ハイランドを横目に進み、山中湖方面へ。

三つ目の峠として選んだのは鳥居字峠。
しかし北面にあたる富士吉田川は、地図で見ると抜けらるかどうか微妙な表記。
とりあえずは確実にアプローチできる南面へとりつくべく、トンネルで忍野側へ。

抜けられなかったら戻ってこようということで、峠を登り始めます。
入り口早々、道には謎のバンプ・・・木の根ではなさそうだし、水捌け用かな。
通行止めの予兆ではなさそう。

轍はあるものの、鳥居地峠の交通量は僅少のようで、道には苔が生えて枝や落石もごろごろと転がります。
奥静岡の峠道では「ありがち」な感じですが、富士五湖周辺でこれは珍しい。
しかし抜けられないにしては轍が濃いなー、どこで行き止まるかな?と思いながら走ると・・・

結局通行止めには遭遇しないまま峠を越えて、別荘地を抜けたら元の道。
ストリートビューでは2018年(平成30年)台風24号の影響で通行止めとなっているので、再開通後に地図が直されないままっぽいですね。

ということで、一周ループするような形で鳥居地峠を抜けたあとは、「の」の字を左右反転したルートで大回りし、道の駅富士吉田へ。
お昼前出発だったのですっかり忘れていましたが、腹が鳴って思い出しました。
昼食をとりましょう!

もちろん富士吉田に来たからには、吉田うどん。
吉田うどんの本流的には暖かいのをいただくべきなんでしょうが、今日はさすがに日差しがキツイ。
吉田特有の腰の強いぶっとい麺を、冷やしの肉うどんでいただきます。

食後はゴールデンキウイのソフトクリームもぺろり。
GW期間中に氷点下や気温1桁を走り、ソフトクリームを見送ったので、暑いツーリングでのソフトは美味さもひとしお。

道の駅からは、山中湖の西岸を脇道でぬけて、さらに南へ。

四つ目の峠・・・というには穏やかすぎてノーカウントにしたい籠坂峠を抜けてさらに南、須走へ。

須走からは県道150号で東へ進みます。
田植えの終わったばかりの、まだ水面がよく見える田んぼを横目に進み・・・

足柄駅に到着。

今日の目的地は駅ではなく、この先の峠道。
去年の5月に訪れ、通行止めで迂回を強いられた県道78号が復旧しているようなので、これを登って、本日五つ目の峠として足柄峠を越えます。

まずは足柄駅の裏手の市街地を抜け、看板に従ってY字路を左。

登り始めると早くも路面補修の跡。
沢を暗渠にして盛り土したところが流されてしまったんだろうなあ・・・という土手を越えて進みます。

ところどころで「ここも崩れたんだろうな」と思われる崖や沢も点在。
足柄峠の西側はなかなか大変な地形のようです。

県道とは名ばかりな細い場所や、唐突に広くなる踊り場のような場所など、バリエーション豊か・・・というよりは統一感のない道をぐいぐい登っていきます。

沿道にはゴルフ場も点在するので、いくつかゴルフ場内への作業道と思しき道も分岐します。
分岐の案内看板がしっかりしているのは、さすが県道。

峠まであとわずか、といったところで、ひときわ深い土砂崩れ跡を発見。
おそらくここが通行止めの主因でしょうね。
真新しい土嚢と、まだ草の生え揃っていないえぐれた斜面を横目に峠の頂上へ。

登り切って、峠の手前で県道365号との合流地点。
前回は左の手前の道から迂回で登ってきましたので、ここからは知った道。
県道78号はUターンするように画面右の道から左奥の道へ入り、足柄峠へ最後の一息。

峠を越えたら神奈川県。
この先から県道は表情を変え、道幅も広くセンターラインもくっきりとなって山の中を進みます。

道がいいだけに「エンジョイ」してる人が多いようで、夜はあんまり来たくないなあと思えるブラックマークのたくさん残る道を進み・・・

はこね金太郎ラインに入ります。
この道が越えるのは、六つ目の峠である矢倉沢峠。

時間は16:00、やや濃い曇り空となったため涼しい気候ですが、まだ太陽は十分高いですね。
はこね金太郎ラインの舗装は全面的に良好ですが、道幅が狭いこととグレーチングの設置場所が嫌な感じ。

日曜日のこの時間だとほとんどの観光客は帰路。
対向車たっぷりですが前走車にはほぼ遭わずに進みます。

峠を抜けるトンネルは金時隧道。
脇の駐車場は登山道への入り口にもなっています。
トイレも自販機もない、ただ荒涼とした駐車場で一息ついて、下りへ。

あっという間に降りきり、国道138号につきあたり。
国道はそのまま乙女峠へ向かいますが、こちらはスムースすぎてつまらないので、またも脇道へ逸れます。

七つ目の峠は長尾峠。
著名なゴルフコースの連なる芦ノ湖の北岸を見下ろしながら進みます。
長尾峠はそこそこ交通量もあり、箱根スカイラインへの連絡道にもなっているので路面もスムース。

最後の楽しみと言わんばかりに快調に走り、長尾隧道で峠のピークを越えます。
時間はここで16:45を回りました。

さらに下りも快調な走行。
道が狭いので前走車がいるとペースを掴まれて退屈しますが、この時間は幸いにも交通量少なめ。
楽しく下り切ったあとは国道138号へ再合流し、御殿場へ。

まだ夕焼けになっていない太陽が厚くなってきた雲の隙間から綺麗なヴェールを落とします。
御殿場からは高速に乗って一気に帰路・・・のつもりでしたが、事故渋滞情報あり。
ナビ的には下道でしばらく行くほうが有利とのことだったので、国道246に。

まぁ東名が混んでる時は246も混んでいます。
牛歩な渋滞に巻かれつつ東へ。

旧道に入ったり山道を抜けたりして渋滞を極力回避しつつ、暮れていく山間部を抜け、最後は沸いてきた雨雲に追い付かれないよう、綾瀬スマートから東名に乗り直して帰宅です。

今日の走行距離は控えめに392.0km

ODOは71171kmになりました。

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