ツーリングBlog [Full Notch !]

関東を拠点にあちこち旅する在住ライダーのツーリングレポート。

交通量の少ない山深い道や交通関係施設、史跡などが好物。

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→Ninja1000 SX(20)と乗り継いでいます。



戻り梅雨が落ち着いたのか、太平洋側は晴れ予報。
長野の中西部まで足を伸ばしてきました。
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ルートはこちら

 



出発は4:00前。
朝焼けを眺めつつ、関越道から上信越道へ。
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5:45ごろ下仁田ICで降り、国道254号を東へ向かいます。
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山の中腹には薄い雲がかかっていますが、雨は大丈夫そうですね。
空気は綺麗で遠くの山もくっきり。
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川沿いの道をすいすいと走り、向かうは内山峠。
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今日は往復ともに峠道を楽しく走りたいので、内山峠は旧道を走行します。
看板に従って脇道へ。
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旧道はまず住宅地を抜けます。
バス停があり、路線バスは現在もここを通るようで道は綺麗です。
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旧道は現在も国道254号に指定されていて、転々と国道標識も設置されています。
地元の人か物好きくらいしか通らない旧道を離れてスムーズな走行を案内すべく、ナビはしきりに現道に誘導しようとしますが、物好きライダーは分岐を無視してどんどん進みます。
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住宅地の端までたどり着くと、いきなり林道のような雰囲気に変わりました。
元々すれ違いがぎりぎりな道幅だったところに、草木が茂ってきて実際の道幅は1.5車線。
それでも交通量がそこそこあるのか、国道だけに路面清掃が入っているのか、路面は綺麗です。
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旧道は川の形に忠実に走り、現道は築堤や橋で直線的に。
新旧が絡みながら走る箇所もあります。
上の高架橋が現道ですね。
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新旧二世代の写真を撮ろうとバイクを停めたところ、現道の橋に食われるように小さな橋がありました。
図らずしも見つけたこの緑につつまれて佇むレトロな橋は、旧旧道の白井橋。
このスポットは三世代の道路が同時に楽しめてオイシイですね。
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川沿いの道から峠へ登り始める地点で、旧道は一旦現道に飲まれます。
改良された現道も斜面に大きくヘアピンを描きながら走らざるを得ないこの斜面、現道整備時に旧道をそのまま残しておくほど余裕はなかったということですね。
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急峻な区間を過ぎるとすぐに旧道が復活し、再度分岐していきます。
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ここからの旧道はヘアピンに次ぐヘアピンを駆使して斜面を駆け上がるので、見上げた斜面には何条ものガードレールが横切ります。
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6:30を回り、キラキラと眩しい木漏れ日が路面に差し込みます。
風景は綺麗なんですが日向と日陰のコントラストが大き過ぎて前が見づらい・・・!
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南東向きの斜面なのですが、鬱蒼と茂った木のおかげか日照はあまりないようで、道にはコケがたくさん生えていました。
まるでハゲかけた人工芝のように緑に染まるアスファルトはスリップ注意です。
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数十のヘアピンカーブを抜けて、峠のサミットすぐ手前で景色が開けました。
東側から昇る大陽が青い空に浮かんでいるのがクッキリ見え、刺すような逆光で山々も映えます。
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登山口のある峠を越えると下りへ。
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長野への片峠なので、九十九折りの登りと対照的にサミットから先はおだやかな降り。
少しだけ下り坂区間をはさみ、ゆったりと現道に合流します。
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現道に合流後も、引き続き西へ。
ここは秋のシーズンになるとコスモス並木が美しく立ち並ぶコスモス街道
去年訪れた時はちょうどシーズンで見頃でしたが、当然現在はまだ開花していません。
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ここからはしばらく国道を延々と進みます。
佐久に向けて下る道中にある夢想庭園 こもれびキャンプ場、看板のやぐらに車両侵入禁止の標識のようなものが掲げられていました。
これ自動運転車とか騙されそうだなあ。
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佐久の中心部で千曲川を渡ります。
時間は7:00、北の空は真っ青で雲も少なく、暑くなりそうな見た目ですが、気温はまだ20度程度。
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国道は右折し、なおも西へ。
このあたりは国道254号を完走した時と全くおなじ道のり。
その時は気づきませんでしたが、道の駅同士が4kmしか離れていないのってすごいなあ。
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その道の駅2つ、ヘルシーテラス佐久南ほっとぱーく浅科の間には合歓木(ネムノキ)の並木があります。
ちょうど花が満開の時期で、優しいピンク色のグラデーションがかかった花が沿道に彩りを添えていました。
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出発してから走りっぱなしだったので、7:30を回るころ、コンビニで小休止を入れます。
気温は20度に満たず、やや肌寒い気候。
戻り梅雨の次は春まで戻ってきたか?と思いつつ、コーヒーとバウムクーヘンで失ったカロリーを補給します。
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連休の翌週ということもあってか交通量は少なめで、気持ちのいい道路をゆったりと独り占め走行です。
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長和町の中心部で国道を離れて県道62号へ。
眼前に見える美ヶ原に向けて、内山峠以来の峠道へアプローチを開始します。
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県道は464号に入り、こちらも内山峠以来の東の空。
すでに尾根より高くなった太陽がギラギラ輝き目に突き刺さりますが、これでも気温は14度。
標高が高いですからねえ。
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ビーナスラインの終点の北側に続いているため「裏ビーナス」と呼ばれるこの道は、舗装のガタつきがすごいものの、見通しがよく楽しいワインディングロード。
ステップ荷重にしてガタつきをいなしながらスロットルを開けて閉めて、スイスイと進んでいきます。
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標高がどんどん上がって周辺の景色も様変わり。
平地より数ヶ月遅めに訪れた新緑の季節を満喫です。
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頭上の眺望が開けると、赤い帽子の美ヶ原高原美術館。
この美術館から先はビーナスラインです。
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眼下にはもくもくと白い雲が流れていますが、幸いにも走行ルート上は眺望・日当たりとも良好。
空気は早朝に引き続き澄んでおり、脈々と連なる尾根筋が綺麗に見えます。
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美ヶ原の道の駅は定番のツーリングスポット。
しかし時間は8:00過ぎということで、まだ観光には早い。
ここはスルーしてビーナスラインを南に進みます。
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高原をすぎたらグネグネと曲がる峠道。
この時間になると諏訪側から登ってくる車やバイクが多く、たくさんのライダーに手をふられます。
一方でこの時間から降っている車はほとんどなく、トラフィックを気にせず下っていきます。
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南側の斜面は美しい木漏れ日の道。
太陽が高くなって、空も開けている分目には優しい。
片側交互通行になっている箇所が多く、ハイシーズンは混みそうだなあ・・・などと思いつつ、扉峠に向けてどんどん進みます。
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扉峠で左折し、アザレアラインことよもぎこば林道へ。
年々朽ちていく扉山荘の定点観測が捗ります・・・
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よもぎこば林道をそのまま下ってもいいのですが、今日の気分は林道桧沢線。
左折して扉温泉へ向けて進みます。
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林道看板は除雪に巻き込まれたのかボロボロ。
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舗装は綺麗なものの落石の多いおなじみの林道を注意しながら楽しく走り、どんどん標高を失っていきます。
美ヶ原方面から下る車がただでさえ少ないこの時間、こちらの道を選ぶ人などいないようで、前走者も対向車もゼロ。
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抜け切って扉温泉。
こちら側の看板はピカピカで健全でしたw
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扉温泉から扉ダム方向は通行止めなので、必然的に松本方面へ。
時計は9:00を回り、標高が下がったのもあってやっと暖かくなってきました。
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長野北部は曇り予報だったので松本あたりは微妙かなーと思っていましたが、幸いも雲は薄そう。
だいぶ影も短くなってきました。
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見下ろす松本市街。
本当に今日は空気が綺麗ですね。
対岸の北アルプスには雲のヴェールがかかります。
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松本城の脇を通って国道158へ入り、西へ。
そういえばここで青切符もらったなあ・・・などと思い出しつつの走行。
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田んぼの稲はすっかり伸びてきて、美しい緑の絨毯を展開しています。
そよそよと風の気持ちいい松本市街を抜け、脇道に逸れて梓川の左岸へ。
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時間は10:00前、ここで一旦休憩。
気温がぐんぐん上がってきたので早めの水分補給です。
松本盆地の西側にきたのでやや雲が多くなりましたが、感覚的には晴れか曇りかでいうと晴れかな。
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そこから上高地の方角へ向かって上り始める道は、標識の通りスカイライン。
しばらく土砂崩れで通行止めになっていましたが、去年の10月に復旧していたのでした。
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スカイライン、とは一般的に尾根の稜線が空と交わる場所のことで、尾根筋の道を指すことが多いです。
西伊豆とか魚沼はまさにそんな感じですね。
しかしここに関しては名ばかりで、ずっと山中を進む「スカイラインに向かうライン」みたいな感じです。
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水量の豊富な砂防ダムが数多く立地する険しい地形の中をヘアピンカーブを駆使して上ります。
線形はとても楽しいものの、舗装もそれほどよくなく、道幅は狭く、道路上の枝や落石も多い道。
オクシズあたりの県道に近い趣。
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そんな道路状況を表すかのように、警笛鳴らせの標識もいくつか。
本当に言葉通りの「スカイライン」だったら、見通しがいいので警笛なんていりませんよね。
普通見通しの悪い位置には上下セットで置いてあるものですが、ここは登りの道だけに設置されています。
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ぐねぐねと回り込むヘアピンカーブは、それぞれに番号が振られています。
しかし「カウントするほどかな?」というカーブがカウントされていたり、明らかにヘアピンだろというカーブがカウントされていなかったり・・・色々雑な道ですね!
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大滝山への登山口である冷沢登山口の駐車場を通り過ぎると間もなく・・・
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眼前に眺望が開けます。
ここが今日の主要目的地!
ちなみに三郷村・・・現在の安曇野市の名誉のために付け加えておくと、三郷スカイラインは本来この先、穂高岳方面の上高地までつなげる構想がありました。
それが頓挫してしまった結果、スカイラインがスカイラインでなくなってしまい、名前だけが残った・・・というのが顛末です。
ほんとはこういう眺望が楽しめる道が延々と続く構想だったんですね。
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斜面に設置されたハンググライダー用の離陸台はずいぶん朽ちかけていました。
下草で状態がわからないのもあって怖いなー
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離陸台が有名なのでスルーしてしまう人もいるようなのですが、少し先の道の脇、少し入ったところに立派な展望台が隠れています。
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こちらからの景色が本命。
ボコッと中洲のように山になっている場所が室山、正面やや左奥が松本、右手には塩尻が見えているはず。
松本の奥、谷に分け入って登っていくように続く地形が先ほど走ってきた扉峠への道です。
本当によく見えますね!
眺望も最高ですし、国道158の上高地観光での混雑を考えると、この先もつなげてほしい気持ちになります。
梓川沿いの災害の頻度を考えると維持管理が難しそうな気もしますけどね。
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スカイラインのスカイの部分を楽しんだら、スカイでない部分を降ります。
結構深い洗い越しが一箇所ありますが、枯れている上に砂利の詰まり方的にどう考えても機能していないので、これは単なるロードバンプでしかない・・・
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ここからは復路。
時間は10:30を回りました。
帰りは青木峠経由にすべく、まずは北へ。
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つづいて県道57号で安曇野市の中心部に向け東へ。
東の空はまた山の上にだけ雲があるものの、尾根より上なので復路も快適に走れそうです。
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沿道のかわいいマリーゴールドを眺めつつ安曇野市街を走ります。
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1回給油で行けるルートの復路に入ったのでここで給油。
久々に見た「ボタンを押す」「店内で番号を告げて精算」というシステムのスタンドで満タンに。
これ「機械を操作してる」感があって好きなんですよね。
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ガソリンも満タン、青々とした田んぼの中を進んで盆地を横切っていきます。
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東端に達したら、国道403号で山を登り始めます。
時間は11:30に近くなったこともあり、さすがに交通量が多い。
ペース悪いのでどこかで調整しよう・・・と思っていたら、沿道に面白い看板があったので脇道へ。
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完全にノーマークでしたが、国道に並行する篠ノ井線の廃線跡がありました。
篠ノ井線は現役のJR路線ですが、西条〜明科間は線形改良のため新線移設が行われているため、その旧線跡が残っていて、明科駅から旧第二白坂トンネルまでが遊歩道として整備されています
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たまたま見つけた脇道への案内看板は、そのうちの潮沢信号場跡へのもの。
スイッチバック方式のすれ違い施設があった名残で、国鉄民営化の直後、新線切替の1988年まで使われていました。
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斜面に水平に盛られた路盤と何本か残る架線柱が当時の遺構。
舗装された道は廃止後に造られた道で、中央の平坦な未舗装路が旧線跡の遊歩道です。
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思わぬノーマークな廃線跡で時間をつぶして、ついでに水分補給。
引き続き国道を走ります。
目を凝らすと山の中にも転々と廃線跡の架線柱が。
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筑北村まで抜け切ると篠ノ井線とはお別れ。
眼前の青木峠にアプローチすべく、脇道である県道177号を上ります。
国道143号から上がるのが一般的なルートですが、あえてこちらから。
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上り始めて見えてくる巨大なコンクリートは東条ダム。
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ここへは去年の9月に訪問していたのですが、その時は堆砂撤去のために水が抜かれていたので、今日は満水の状態を見にきたのでした。
自然越流式なので天端ギリギリまで水を湛えてすっかり別の景色ですね。
鳥の声も涼やかでいい場所です。
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ダム見物を終えたら、国道に合流して青木峠を越えます。
おどろおどろしい明通トンネルに入ります。
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入り口とは裏腹に、抜ける時はまるで天国への道のような景色。
出口急カーブなので注意しないとマジで昇天しますね。
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ここで時間は12:00。
青木峠の東側の楽しい道をくねくねと降りながら、昼食のことを考えます。
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峠を抜けたら青木村の中心部。
雲が真っ白で夏の空です。
気温も28度とずいぶん上がってきました暑いけど暑すぎない最高の気温。
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夏祭りの準備か、提灯のかかった賑やかな村の中心部を通り・・・
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道の駅あおきでお昼にします。
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ここにきたらソバですよね!
天ぷらそばと迷いましたが、きょうはとろろでいただきます。
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そしてリンゴとバニラのミックスソフトもごっつあんです。
ほどよい酸味がとてもよい。
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お昼休憩で息抜きをしたら、終盤戦。
国道143をさらに東へ進んで上田へ。
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上田で涼しい風の通り抜ける千曲川を渡ります。
ここから上信越道に乗ってまっすぐ帰ってもいいのですが、時間にも余裕があるのでもうひと山越えましょう。
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県道79号/県道80号、浅間サンラインに沿って東へ進みます。
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その名の通り浅間山を眺望しながら進む、眺望が気持ちいい観光道路。
しかし交通量は多く、ペースはお察しという感じ。
30度を超えるような暑さだとまっすぐ帰ったんですが、この気温ならゆっくり走っても苦ではないですね。
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延々、といった感じで夏の空を楽しみます。
浅間から垂れ込めてきた雲が積乱雲の子供といった趣。
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高原野菜の畑に囲まれつつ、どんどん東へ。
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軽井沢の西でサンラインはおしまい。
ここで国道18号につきあたるので、そのまま東へ。
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さすがに軽井沢近辺の道は国道を起点にして右左折する車が多くて鈍足。
サンラインの出口から、たかだか10kmにたっぷり30分使って県境へ。
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ここから最後のお楽しみ、碓氷峠。
土曜のお昼とあって、別荘地に行く車は多くても帰る車はほぼいません。
道を譲ってくれる(最高・・・!)数台の地元ナンバーにハンドサインでお礼をし、気持ちよく下っていきます。
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木漏れ日とともにチラチラ見える廃線跡。
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ひときわ目立つこいつは熊ノ平ずい道。
信越本線の廃線跡も、篠ノ井線と同じく新線切替によってできた廃線ですが、その新線も新幹線開業で廃止となって久しいです。
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有名なめがね橋の脇を通ると峠も終盤。
ペースがいいので、いつも以上に横断歩行者に注意。
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最後は旧横川運転区、現在の碓氷鉄道文化むら脇を通り、松井田妙義から上信越道で帰路に。
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この日の走行は下道区間が長めで満足度高め、距離はそこそこの601.9kmでした。
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ODOは76503kmになりました。
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