はじまりましたゴールデンウィーク。
今年は休みがカレンダー通りになってしまうので、遠出はしないことにして、渋滞しない中日だけ行動することにしました。
ルートはこちら
出発は4:30ごろ、うっすら明るみ始めた空を走ります。
この日はところにより真夏日(30℃)を超える日がある予報で、5月らしからぬ気候。
今日は短い工程なので、ゆったり行こうということで、高速には乗らず国道4号を北へ向かいます。
埼玉県に入り、五霞の町を抜けます。
霞という名前に恥じない朝霞がかかっていて、夢の中のような空気。
国道354号に入って、新三国橋を渡ります。
三国、というのは、埼玉・群馬・栃木の3国のことで、この近くには先日訪れた三県境があります。
わたらせ遊水地の西側の堤防に沿って、県道9号へ。
新芽が芽吹く匂いがして、春真っ盛りという感じですね。
特徴的なトラスの新開橋をくぐって渡良瀬川を渡ります。
3径間のトラスですが、連結されているので横から見ればながーい1本に見えます。
中から見ると太い梁がつなぎ目の場所だとわかります。
県道9号は西へ折れ、渡良瀬川の左岸を進みます。
目線の先に見慣れないカラフルな物体、熱気球ですね。
少し走ると低いところにもう一機上がってくるのが見えました。
時間はここで6時をまわり、気温も上がってきました。
県道は川を離れ、佐野の市街地を抜けて北へ。
3/13にバイパスが開通したばかりの県道201号はまだ手元のナビには反映されていません。
NAVITIMEは国道や高速は反映が早いんですが、さすがに地方の県道だとそうはいきません。
バイパスはこの先の延伸を期待させる中途半端な終わり方で345号方面に抜けますが、ここは引き続き201号。
県道は旗川沿いに、ずんずん山へ向かっていきます。
このあたりも改良されていて、山へ向かう県道とは思えない快適な路面。
時間はもう6:40ですが、田畑の連なる川沿いは、谷が狭まってくると夜明け前に戻ります。
そんな道もいよいよセンターラインがなくなり、一気に標高を上げていきます。
その先で林道が分岐していきます。
右に折れると林道牛の沢出原線で、2022年の8月に訪問しています。
一方で直進は林道作原沢入線。
これは先述の訪問時には通行止めだったのですが、今年の4/15、つまり先々週に5年ぶりに開通しました。
災害復旧工事をしていた関係で道はそれなりに綺麗になっていますが、入って早々に警笛鳴らせの標識。
これがあるということは見通しはすこぶる悪いということ。
さらに掃除されていない路面の汚れ方を見るに、放っておくとすぐこうなるんでしょうね。
川は支流の大戸川に沿って登っていきます。
保護のない路肩のすぐ下に川面、というのはちょくちょくありますが、事業用道路たる林道だからこそ許される構造ですね。
・・・そういう国道もありはしますがw
時間は7:00をまわり、太陽も高くなってきました。
林道なので当然沿道では林業が行われているわけですが、有名無実化しているものも多い中、ここはあちこちで伐採・植林・搬出が行われている様子。
林道は幾度も改良を受けているようで、架け替えられた橋のすぐ脇に旧橋が見える場所がちらほら。
こういうの好きな人は、この探検のためだけに訪れてもよさそう。
河原に降りられる場所や、公園のように整備された場所も何箇所がありますが、ヤマビル注意の看板が多数。
ちょっとこれは川遊びどころではない。
しかしラーメンをかぶった「さのまる」はともかく、なんだその適当な蛭の絵は・・・
上り基調だったとはいえ、これまではゆるやかに川沿いといった雰囲気でしたが、途中から道が豹変。
九十九折りでガンガン標高を上げていきます。
左上に見えているガードレールの一筋が続きの道。
そこまで登った景色がこれ、絶景ですね。
伐採されているタイミングでしか見られない風景なので、数年経てば、また植樹した木が育って見えなくなります。
舗装は割と綺麗なものの、こぶし大の落石がゴロゴロしているのはこの路線の特筆すべきところ。
あちこちで真新しい法面防護も行われていて、維持管理の手間が忍ばれます。
地滑りも起こるのか、大規模な集水工も行われています。
このあたりは並行する林道や県道も多いのですが、ここまで大規模な工事をして維持管理するほどの価値がここにあるということなんでしょうね。
稜線が近づいて空が広くなってきました。
路肩や排水溝、舗装にいたるまで綺麗に直されていて、まるで新設の林道のよう。
頂上は、割とあっさりしている宝生峠。
ここから先は通行止め規制を受けておらず、通行できた区間になります。
ひっそりと佇む開通記念碑はまだ石の光沢も残っている、2017年製。
どおりで全面的に舗装が綺麗で工法も贅沢なわけだ。
しかし、2017年に開通して2019年に早々に通行止め、2024年にやっと再開通・・・となると、通行止めになっている期間のほうが多かったのか。
落石は本当に多かったので、この通行可能状態もいつまで維持できるか。
宝生峠は県境になっていて、サミットを越えると栃木から群馬県に入ります。
こちら側も舗装は綺麗で走りやすいですが、西側の斜面だけあってしっとり湿っています。
九十九折りもあるものの、栃木側に比べれば穏やかな道。
こちら側は林道ならではの待避所標識が点々と整備されていて、状態もいいように思います。
いつからあるのか、朽ち果てた重機が放置されていました。
ジブリみがある・・・
バンガロー村を過ぎると林道は終わり。
時計はここで7:30、22km、わずか45分ほどですが濃密な走行でした。
川も徐々に穏やかになってきて、黒坂石ダムを横目に進みます。
この先は、早朝に別れた渡良瀬川沿いに戻ります。
渡良瀬渓谷鉄道の沢入駅脇を通り過ぎ、国道122号を北進します。
ここはツーリングのメッカですが、GWに来る人も多いはずですが、2日目なので早朝からここを走る人は少ない様子。
さすがに桜は散っていますが、花桃が沿道を彩ります。
夏を先取りする日差しが早くも牙を剥きはじめますが、標高が高いのでそれほど暑くはありません。
国道をそのまま北上はせず、間藤方面へ。
足尾駅の駅前にも美しい花桃が咲いていました。
かつての鉱山都市の間を抜け、さらに奥へ。
時間は8:00を過ぎました。
対岸に見える古河の施設群。
現役のものもあれば、そうでないものも。
施設群を抜けて町はずれからさらに進んで、正面に見えるのは、足尾松木川渡瀬源流砂防ダム。
鉱山採掘活動によって禿山となった沢から流下する土砂を堰き止める、巨大建造物です。
近くで見るとその迫力はある種異様。
7段にも渡る堰堤が強力な砦のように見え、奥に控えるカモシカの壁画もまた異様な雰囲気。
本当はあの袂にある親水公園まで行きたかったのですが、登山と思しき車で駐車場がいっぱいなので、見送ることに。
気を取り直して再び足尾に戻り、国道の続きを北上。
気温も上がって引き続きの快走路。
木漏れ日がくっきり路面に模様を描いているのが気持ちいいですね。
このまま日足トンネルを抜けて日光清滝方面に抜ければ、GWの観光ラッシュに直撃。
そうならないよう脇道に逸れます。
バイクで走り抜けるなら、長い長い峠道、というほど長くはないですが、徒歩走破するならそれなりに長そうな道は細尾峠。
日足トンネルの旧道ですね。
ここは2021年以来の訪問。
基本的にハイキングや、それを目的とした移動の車しか通らないので、落石はボコボコと落ちまくっているこの道。
しかしそこは天下の日光への道のプライドか、通行止め措置がされていないのはありがたいところ。
ヘアピンに次ぐヘアピンで高度を稼ぎ、旧国道標識を目印にしてサミット到達。
さらに下りもゆったりと。
新芽も出始めてはいますが、まだ芽吹き始めといった感じ。
寂しい山肌ではありますが、その分見通しがいいのは悪くないですね。
以前来た時もこのくらいの季節だったので、盛夏の時期にも来てみたいところ。
標高を下げるともりもりと葉の勢いも旺盛な杉並木。
これを抜けて清滝に降ります。
清滝からは日光にも中禅寺湖にも行かず折り返します。
国道は裏道を使って混雑をスルーしつつ・・・
県道277号へ。
ここは以前走った時に、狭いながらもなかなか気持ちのいい道だった記憶があります。
林間の涼しい道を快適に抜けます。
この時間に日光方面から下ってくる人はそういないので、ほとんど車にも会わずに走行。
最近長距離走行が少なくなった折、細尾峠からの県道277号でヘアピンを走りまくるとさすがに肩が凝る。
適宜急速を入れつつ、まったりと南へ降ります。
古来川で県道149号と合流。
黒川に沿って関東平野に降りていきます。
文挾(ふばさみ)駅の脇で国道121号を渡り、今度は県道70号で東へ。
時計は間も無く10:00、さすがに暑くなってきました。
国道293号との絡みを経て、少し進むと本日最後の目的地。
やってきたのは、大谷資料館。
時計はちょうど10:00をまわりました。
駐車場から資料館への道は色とりどりの木々が太陽に照らされて綺麗。
この季節に赤い葉って何だろう?と調べてみたら、ノムラモミジという春先にも赤いモミジがあるんですね。
あらためて大谷資料館とは、かつての地下採石場跡。
地下坑の見学は大人800円。
読みはオオタニではなく、オオヤです。
大谷石は柔らかく、塀や竈門、石棺などの材料にもってこいなのだとか。
古墳時代から脈々とづづく採石場としての側面の他、戦時中はその地下空間を生かして軍需工場としても利用されていた様子。
地下鉄でも入線できそうなほど広大な地下空間。
これだけがっつりと穴をあけても、補強や支保工なしにしっかりと形状を保っているのがすごい。
採石場にはいくつか行きましたが、ここまで大規模なものは珍しいですね。
坑内はあちこちライトアップされていますが、基本的には岩肌。
凄いのは凄いんですが、推し方が現代アートだったりドラマ撮影スポット・・・という感じ。
まぁ資料館という名前ではなく、観光のためだと思えばそっちのほうがいいのか。
この辺の残念さは清津峡でも感じましたが、どちらも盛況なのでそれで良いんだと思います。
基本的に順路に沿って歩く見学。
お金を払って地下に入り、見るべきものは壁、というのがなかなか。
資料館としての良心も少しは残っているようで、採掘方法の説明や採掘機材の残骸なども展示されていました、が、誰もみとらん。
坑内だけでなく駐車場や売店脇なども面白い採掘跡があるので、資料館の資料的側面に興味がある人は敷地内をゆったり彷徨いてみるのがいいかも。
40分ほど大谷資料館を見学したら、あとは帰路。
そのまま4号というのも芸がないので、国道294号方面へ回ります。
まずは宇都宮を経由し・・・
国道123号で東へ。
新鬼怒橋から見る、15連の見事なトラスは鬼怒橋。
土木遺産にもなっているようです。
不安になるほど交通量の少ない道をだらだらと走ります。
時間は11:00を過ぎ、半袖に3シーズンジャケットでは十二分に暑い。
市街地なのでルートにこだわらず、ナビに任せて適当に南下。
同じ形の電柱が延々と続く姿もなかなか乙なもの。
横目に綺麗なつくば山の稜線。
標高877mと小ぶりながら、他に山がない関東平野にあって、突然現れるその勇姿はインパクト大。
近隣に大きな建物がない田園地帯が広がっているのもそれを強調しています。
目立つと言えばこれも。
豊田城こと常総市地域交流センター。
展望室に上がってもいいな、と思いましたが、3月の地震で閉鎖中なんですね。
5/8に利用再開なのだとか。
12:00を過ぎて昼食時になったので、道の駅常総へ寄ってみます。
レストランのメニューが美味そうだったので目をつけていたのでした。
しかし、2023/4/28・・・つまりちょうど1年前に開業した道の駅は、まさに周年祭の最中。
ライブあり、イベントあり、セールあり・・・ときて、レストランからキッチンカーから、何から何まで満員。
食堂が美味そうなので夜にでも来てみようか、と思いましたが、16:00ラストオーダーというディナー営業する気のない設定。
天気の悪い日にでも車で来てみましょうかね。
ということで、気を取り直して適当に走り、ロードサイドのチェーン店に入って
定番のうまい飯を食って締め。
なんだかんだ今週もフル下道走行と相成り、走行距離は340.5km。
ODOは115051kmになりました。
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