土曜日の夕方ごろにTVを寝ながら寝てしまい、おかしな時間に目覚めてしまいました。
睡眠時間は足りているので寝直すのも勿体無いし、せっかくだから三文の徳を得ようということで、企画していたツーリングをフル下道に切り替えて敢行してきました。
こんなルートでした
出発は前日23:00。
ちょうどF1の予選セッションが始まる時間でもあったので、耳のお供にストリーミングで音声を流しながらの走行。
連日夏日を記録する暖かい気候でもあり、気温がまだ底を打つ時間でもないので、ほどほどに涼しい走行です。
外環道から国道17号に入り、まずは道の駅おかべで小休止。
まだ時間帯的には前日の余韻をひきずる午前1:00、運転代行の車なども目立ちます。
高崎で国道18号に移ったら、碓氷川沿いに西へ。
ここからは旧信越本線と走ることになります。
18号の碓氷峠越えは手前で2:00を過ぎました。
道は碓氷バイパスを選択し、軽井沢へ登ります。
普段なら旧道を通るところですが、さすがに真夜中に走る勇気はありません。
Ninja1000SXのライトは十分明るいものの、ヘアピンカーブでは視野が狭すぎます。
静まり返った軽井沢の別荘地裏街道を抜け、小諸へ。
トラックの多い国道を外れて浅間サンラインこと県道80号を走ります。
本来このあたりは日中であれば特筆すべき景色の連続のはず。
しかし街頭すらもほどんどない夜道を走り続けていると、目につくのは交差点とトンネルくらいのもの。
東部湯の丸のあたりで一瞬景色が開け、眼下には上田の夜景。
ここで時間は3:00ですが、煌びやかに街灯が浮かびます。
眠らない街は何も東京だけではありません。
上田を越えてなおも進み、小諸からずっと右岸を走行してきた千曲川を渡って左岸へ。
少し丘を登ったら、目に飛び込んでくるのはこの夜景。
現存する唯一の日本三大車窓こと、姨捨の風景です。
車窓とはいえ駅や列車の動いている時間ではないので、以前も訪れたことのある千曲川展望公園から眺めます。
明るい光の筋が千曲川沿岸を流れ、北東側の手前は千曲・八代・拓殖。
さらに善光寺平の篠ノ井・長野まで見晴らせています。
明るい北側もいいですが、すぐそこに山が迫り、境界のハッキリした南東側の戸倉・坂城も捨てがたい。
川を横断するように点々と連なる街灯は、冠着橋・大正橋・万葉橋が見えているはず。
ちょうど日の出が訪れる時間でもあったので、タイムラプスで4:00から30分ほど撮影してみました。
残念ながら曇天の日だったため、太陽光線がくっきり、というわけではなかったのですが、薄く流れていく雲や盆地に立ち込める朝霧もまた明媚なもので。
タイムラプスを撮影している間にすっかり明るくなったので、駅へも立ち寄ります。
駅前の自販機で水分補給と、公衆トイレの利用料を兼ねて入場券で駅構内へ。
しかし、夜明けの長野は10度ソコソコしかないのに、すでにホットコーヒーが全廃で泣ける。
姨捨駅は幹線である中央本線の塩尻と、こちらも幹線である信越本線の篠ノ井を結ぶ、篠ノ井線の駅。
始発は7:00とまだまだ先、駅はしんと静まり返っています。
対向のホーム越しに見る景色も、展望公園とはまた違った角度で良いですね。
ここには豪華列車四季島用のラウンジも備えられていて、ルートによってはここで優雅に夜景を見ながらディナーもできるみたい。
姨捨駅のやや下段には棚田も連なっています。
青空ではないのが惜しいですが、田植えを終えた鏡面の水田が空を映して綺麗。
5:00過ぎに姨捨をあとにし、先ほど見下ろしていた大正橋で右岸へ舞い戻ります。
土手を少し走って万葉橋の袂にかかるサインは、新戸倉温泉。
これをくぐり、朝の5時から温泉に入ろうと思います。
万葉橋のすぐそばにあるこの温泉施設は、万葉超音波温泉。
こちらはいわゆる外湯で、銭湯スタイルで楽しめます。
ありがたいことに営業時間は4:00〜23:00と、夜明けを見てすぐに楽しめる設定。
入湯料も大人440円と破格の設定です。
一つ変わり種は、駐車場に鎮座するこちら。
クラウドファンディングによって保存・修繕が為された元国鉄115系電車です。
屋根もついて塗装も綺麗、機器類も動く状態で保存されているからすごい。
30〜40分ほど入浴し、すっきりしたら、次の目的地へといく前に、ちょっと山道へ。
ずっとバイパスばかり走っていたので、お楽しみタイムです。
万葉橋を渡って正面の山を越え、冠着方面へ抜けます。
・・・と思っていたら、入り口に不穏な看板。
イベントによる通行止めのお知らせ、ですが、6:00〜15:00とのこと。
現在時刻5:40、ギリいける!
ひとまず、少し登ったところにある善光寺大本願別院まで登り、道が閉鎖されていないことを確認。
ぐいぐいと山道を登っていきます。
路肩に少しゴミが溜まっていますが、基本的に走りやすい快走路。
楽しくスイスイ走っていきますが・・・
ここで通行止め標識。
しかしこちらは林道冠着線で、南へ抜ける道。
事前に通行止めは把握済みです。
西に抜ける反対の道は・・・あれ、抜けられないのか・・・。
実は県道494号聖高原杉崎線の他に、この先で498号聖高原筑摩線も分岐しているのですが、そっちが抜けられるかは不明瞭。
迷うところですが、ダメ元でいってイベントが始まってしまっても困るので、あきらめて引き返すことにします。
目的である山道走行はここまでの往復で達成できたようなものですしね。
しずしずときた道を戻り、次にやってきたのは、ほど近い坂城駅。
元信越本線ですが、現在は長野新幹線開通にともない経営分離、しなの鉄道線の駅となっています。
坂城駅へは、先ほど万葉超音波温泉で115系を見たので、せっかくだから近くにある保存車両も見にきたのでした。
こちらは169系という車両で、坂城町の自治体によって保存されています。
車両としては、同じ元国鉄の車両ですが、ぱっと見でわかるのはドアの数ですね。
先ほどのは近郊形3つドア、こちらが急行形なので2つドア。
特筆すべきは3両編成で保存されていること。
あたりまえですが、なかなか場所をとりますし、存在するだけで手入れや税金の負担もあるので、編成で残っているものは少ないです。
こちらも見るだけでは忍びないので、入場券を購入してお布施します。
かつて信越本線だったという事情もあって、長く広いホーム。
現在は最大でも6両編成で、混雑時以外はわずか2両です。
旅客列車は減りましたが、駅の西側には石油備蓄基地があり、こちらは現役で貨物列車の発着があります。
駅構内もほんのりとガソリンの匂いが立ち込めていて、まるでガソリンスタンドにいるよう。
6:30ごろ、坂城駅をあとにして、東へ向かって帰路につきます。
そのまま帰るのはもちろん勿体無いので、色々と寄り道。
上田を越えて上信越道沿いの道をたらたら走っていると、立派なアーチの連続が目に入ります。
こちらは上田ローマン橋。
古代ローマの橋梁を思わせる優美なデザインの上信越道の高架橋です。
鉄筋コンクリートづくりで、1996年の完成。
アーチの1つに片側1車線の道路が通ってもまだあまりあるということから、その巨大さがわかります。
ローマンブリッジをくぐって、少し走った先にあるこちらが寄り道スポット。
稲倉の棚田です。
棚田の維持管理のためにオーナー制度を採用していて、体験などもできるのだとか。
この日も何やらイベントの準備をしていました。
棚田は角度によって、代かき後の水面が美しいものと、青や黄金の稲穂が綺麗なものとがあると勝手に思っていますが、ここは稲が育ってからくるのがもっとよさそうですね。
棚田の脇でしばし小休止し、少し戻って国道144号を走ります。
国道406号との分岐を直進し、東へ。
山に向かってくねくねと上り坂が始まると、間も無く峠。
鳥居峠を越えて、長野から群馬へ戻ってきました。
時間はここで7:30を回り、流石に暖かくなってきました。
一枚インナーを抜いで身軽になり、高原の楽しい道をゆったり走ります。
この時間ですでに帰路、というのが面白いですね。
深夜の走行はストレスフリーなので、走り出してからすでに8時間半だとは思えません。
峠が落ち着くと、その先は軽井沢界隈。
ゴルフコースや別荘街が並ぶ中を抜けていきます。
なんだかんだでよく通る北軽井沢を経由し、さらに東へ向かいます。
もう一山超えるつもりなので、北軽井沢で給油・水分補給も済ませておくことに。
走行が楽しい山間の道に入ってしまうと、気楽に給油できるセルフスタンドはほとんどないですからね。
向かうは県道54号、二度上峠。
この辺りを通る時はいつもルートの組み込む、お気に入りの快走路です。
8:00をすぎたばかりの東行きは交通量も僅少、好きなペースで走れます。
景色的には空がずっと灰色なのが惜しいですが、真夏日になってほしいかと言われるとそれも困るw
ゆったりと流しながら山を下ります。
烏川渓谷をすぎると、倉渕ダム計画の名残であるならだかな付け替え道路に一変。
このあたりがダム湖になる予定だったんだなあ、と想像しながら走るのもまた良し。
県道は国道406号につきあたって終了、そこから先はもう関東平野です。
まっすぐ帰ってもいいのですが、もう一箇所だけ寄り道。
車列に混じって406号を延々走り、高崎へ。
そこから国道17号を経由し、国道354号へ。
寄り道先はもっと東の予定ですが、10:00を過ぎて眠気がやってきたので、道の駅玉村宿にてエナドリブレイク and タイム食事とすることに。
そういえば何も食べないままもう11時間です。
この道の駅はETC2.0だと関越道からの一時退出扱いで訪問できる仕組みで、SA兼道の駅になっているので施設が充実しています。
適当にざるそばでも、と思っていましたが、入ってすぐでかでかと「肉の駅」とか書かれていて食欲の矛先を持っていかれました。
揚げたてのカツは空腹に効く・・・!
ということで、贅沢にカツ3枚。
これが定食とかと違って惣菜価格なので、腹一杯で620円と破格です。
あくまで持ち帰り専門店という体裁なので、お箸やお皿などは用意がないので注意しましょう。
ソースは別売で1袋20円。
私は紙袋からそのままかぶりついて食べました。
玉村宿からはそのまま東へ国道354号をひた走ります。
一直線に並んだ鉄塔が長閑さを際立たせます。
いやーあのタイミングでエナドリ入れておいてよかった。
だらだらゆるゆる、走って走って・・・
途中で少し北に逸れ、やってきたのはこちら、足利駅。
ちょっと足を伸ばせばいけそうだったのでルートに組み込んだこちらは、同じく保存車両である電気機関車、EF60形。
これだけ離れると当然ですが、先ほどまでの2車両と違って、こちらは信越と縁のないもの。
高崎から反対方向、東の小山に伸びる両毛線で使われていたものが展示されています。
こちらも同じく駅構内へ。
構内踏切や間にあった2番線の跡が残るのが面白い構造。
駅のすぐ南に高校がある関係で、7:20〜19:00だけ南口が営業しているのが面白いですね。
下校時間が遅くなって、19:00過ぎたらぐるっと回るの面倒だろうなー・・・
と、ツーリング的な寄り道はここでおしまい。
福猿橋で渡良瀬川を渡り、国道122号に入って蓮田方面へ。
あとは東北道沿いに都内へ帰ります。
ツーリング的でない寄り道は最後にお店へ。
来月のツーリングの申し込みなどさせていただき、サクッと帰宅です。
タイムラプスの時間や食事の時間を除けば15時間くらい走行なので、そこそこ長時間のツーリングになりました。
この日の距離はフル下道としてはなかなか頑張った530.3km
ODOは116563kmになりました。
コメント
コメント一覧 (4)
素敵なナイト&モーニンライドを食い入るように拝見させていただきました😊
改めて時間差の地元のいいトコの発見でした…また、徘徊したいと思っています🙇
地元からのコメントありがとうございます。
変化に富んだ地形と、店がやってなくても周りがいのある観光地が多くて素敵な場所ですね。
この間から行ってみたいと思っているんです。
ビーナスラインを抜けてから寄れそうですよね!
私はたまたま見つけただけなので、事前に目星をつけているとはお目が高い。
確かにビーナスラインの北端からすぐですね!