ツーリングBlog [Full Notch !]

関東を拠点にあちこち旅する在住ライダーのツーリングレポート。

交通量の少ない山深い道や交通関係施設、史跡などが好物。

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→Ninja1000 SX(20)と乗り継いでいます。





カレンダー通りだと飛び石になる昭和の日、天気は上々ということでこの日もツーリングにいってきました。
行き先はSNSで見かけた、花の美しい安曇野の公園です。
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ルートはこんな感じ







前日夜に雨が降っていたこともあり、出発はいつもより遅めに5:00とします。
混雑が始まってしまっている時間ではありますが、路面がウエットなのも困りますからね。
外環道をまわって関越道に向かい、花園ICまで。
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6:00を回る頃に下道へ。
花園からは国道140号→国道254号とつないで、神流川沿いを走ります。
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天気は予報通り快晴で、空にはこの時間雲ひとつありません。
気温も十分に高く、春めいていますね。
午後までこうだと嬉しいんですけど。
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これから山間部を連続走行するので、水分補給に困らないようにコンビニへ立ち寄り。
ガソリンは持ちそうなのでそのまま。
バックパックに水とコーヒーを投げ込み、走行再開です。
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下久保ダムの副ダムである神水ダムが作る小さなダム湖を横目に、国道462号を西へ西へと進みます。
湖水の濃いグリーンが、葉が肥え始めた木々の色とも重なります。
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途中、道の駅上州おにしで小休止。
ここは歴史のある学校の跡地を利用しています。
廃校とはいえ、早朝の学校の空気はいいものですね。
以前ここで長居したので、今日は空気を吸って出すもの出すだけ。
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昨日の雨が朝靄となって霧散するのを眺めながら、川沿いに登っていきます。
遠くにいる雲とは違い、目で追ってわかる靄の立ち上りの動きが良い。
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下久保ダムを遠目に見つつ超えたら、この先からは本格的な峡谷。
道の性格も沿道の雰囲気も一変します。
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神流湖に沿って、スイスイと左右に切り替えしながら、ダムによって付け替えられた高規格な道を進みます。
こういう道はツーリングには暁光、バイク乗りがダム好きなのは道のおかげというのも大きい。
この辺り、標高は200mもないですが、内陸山間部だからか、まだ桜が残っていますね。
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出発が遅いことがここでは幸いし、路面も山の斜面も、日陰とはいえもう十分に明るいです。
路面の水たまりもゆったり走る分には気にならない程度に乾いています。
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途中、沿道にカラフルなものがはためき、目に飛び込んできました。
なんだこれは?と停まってよく見てみると、鯉のぼり。
調べたところかんな鯉のぼり祭りなるものの準備だとか。
お祭り期間は今週末ですが、もう鯉のぼりの掲揚が始まっているんですね。
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ダム湖を抜け、引き続き川沿いにくねくねと進みます。
この時間のこの道は交通量も少なく、ペースを乱されずに気持ちのいい走行が続きます。
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正面に見えていた山がどんどんと近づき、左右の斜面の間隔も縮んできました。
秩父方面からやってきた国道299号と合流し、いよいよここから峠の始まりか・・・!と思いきや、まだ点々と町があります。
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恐竜を観光の目玉としている神流町。
役場は過ぎましたが、恐竜センターのある中里地区はここ。
更にその上流、上野村も通過します。
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上野村の中心部をすぎたら、一気に山は深くなります。
しかし、まだこの先ある楢原地区にとってこの国道299号は沿道自治体の生命線。
防災対策として高度に改良され、長いトンネルや巨大な橋で谷を貫いていきます。
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とはいえ改良区間は楢原地区までで、ぶどう峠へ向かう県道124号と・・・
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塩之沢峠を抜ける県道45号の分岐を相次いで過ぎると、本格的な峠道区間です。
行く先は十石峠、ここからは同じくねくね道とはいえ、快走路ではなく隘路。
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入り口に大型車両の通り抜け不可の立て看板があった通り、道は一気に狭隘になります。
時間は7:30に近づき、木漏れ日もその明るさを増していき、森の中の雰囲気。
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標高もあがってきて、スカスカになってしまった冬っぽい木々の隙間から太陽が明るく差します。
今はまだ影の部分が少ないですが、これが新緑の季節になるとコントラストが激し過ぎて視界がつらいんですよね。
太陽が低い時間は目に直射されます。
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沿道のいくつかの斜面は木材を伐採・搬出済み。
斜面の見通しがよくなり、とても美しい眺望が楽しめます。
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道はあまりよくないものの、線形が楽しい山道走行を楽しみながら、標高をぐいぐい上げていきます。
ピンクのような紫のような可愛い花が沿道に咲いていて綺麗。
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無心で走り続けて30分ほど、標高1,351mの十石峠に到着です。
ここからは長野県に入ります。
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峠の桜は散り始め。
周りの木々の枯れ具合との対比がなんともミスマッチで、それがまた風流。
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せっかくきたので展望台にも登りますが、さっきの伐採跡のほうが景色いいなw
北の空はややガスっぽい感じですね。
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これまで稼いだ標高を捨てつつ、またくねくねと長野側へ降ります。
こちらのほうが幾分か穏やかな道ですね。
浮いている砂利で滑らないよう注意しつつ、気持ちのいいエンブレの音を楽しみながらどんどん西へ。
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道幅が広がってきたら、抜井川と並行して佐久穂まで一気に下ります。
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沿道の古谷ダムは水位少な目。
雪解けはもう終わったはずで、渇水の時期には早いですが、田植えの季節だから利水で減っているのかな?
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佐久穂の盆地まで降りてきて、時間は8:00を回りました。
南側、遠くに見えているのは八ヶ岳かな?
北からの湿った風がもりもりと雲を発生させています。
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佐久穂では寄り道せず、千曲川を渡って左岸へ。
盆地は雲ひとつない快晴ですが、北に見える山の上は雲がたなびいています。
多分あれは浅間山なはず。
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佐久穂からは、中部横断自動車道の無料区間を利用して小諸方面へ北上します。
まるでスプレーで横線を引いたような山頂のツートンが面白い。
昨日の降水が雪になり、一定以上の標高より上だけ溶け残ったのでしょうか。
この日この時間だけしか見られない風景ですね。
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小諸駅の湘南色電車を横目にみつつ、駅はスルー。
駅の少し脇に、ちょっと見たいものがあります。
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やってきたのは、元信越本線・・・現しなの鉄道線の沿線。
高架橋の下にひっそりと佇む、通行止めの市町トンネルを見にきました。
ここ、正式名称を新町拱橋と言います。
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トンネルなのに名前が橋、というのはどういうことかというと、頭上の高架線を敷設する際に現役だった旧線をまたぐ必要ができ、角度も浅いのでトンネルに限りなく近いアーチ橋にした・・・ということのよう。
都会によくあるガード下みたいなイメージですね。
旧線は完成後に道路に転用されましたが、幅が狭いので片側交互通行。
その信号の形が特殊だということで、道路として現役の時は好事家の間で有名だったのだとか。
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反対側に周り、西口。
トンネルを抜けた先はすぐ橋になっています。
この橋は道路になってから架けかえられたものかな。
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上に線路があり、トンネル直上には線路と同じ高さの路盤があるのがよくわかりますね。
狭いながらも歩道が設けられていて、西口すぐ脇にある保育園への通園路となっていたのだとか。
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柵の隙間から中を覗くと、ゆるやかにカーブした線形が見て取れます。
確かにこの長さ、このカーブでは単純な高架橋にするのは面倒そう。
天井は導水用か、木の板が鉄と組まれて貼ってあるようですね。
ガードレールの付け方が逆じゃないか、とも思いましたが、通園路ならば納得。
歩行者側に支柱があると園児がぶつかりますから。
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廃線跡はゆるやかに現役線と合流するべく弧を描きます。
こういう風景好きなんですよね。
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さて、寄り道おしまい、次に向けて走ります。
国道18号を西へ走り、東御の中心部を抜けます。
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時間は9:00を回りました。
この日は珍しく朝食を摂らずに出てきていたので、そろそろ腹が鳴り始めます。
まだまだ行程は続くので、腹ごしらえにチェーン店でササミカツカレーをいただきます。
せっかく小諸まで来たら蕎麦食えよ、という気持ちもあるんですが、朝やってるとこ少ないんですよね・・・。
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食事の後は上田で国道143号に折れ、いざ青木峠。
この道はいわずと知れた狭隘な明通トンネルで有名な道。
しかし割と何度も抜けているので、そのままでは芸がない。
今日は脇道を探索してみます。
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脇道は、長野県道172号田沢中挟線として途中まで共用されており、その先村道で明通トンネルの手前までつながっているはず。
まずは県道区間、住宅街を抜けていきます。
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やや舗装は汚れ、くたびれているものの、そんなものは国道の青木峠も同じ。
すいすいと走って登って行きます。
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県道は信州昆虫資料館の手前で終わり。
実質昆虫資料館線ですね。
ナントカ停車場線、というのはよく聞きますが、いち施設へのアクセス道路が県道なのは珍しいかも。
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で、その先村道は残念ながらこれ。
落石のため当面の間通行止め・・・だそう。
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Googleマップ的にはこのほかに道がないのですが、NAVITIMEではまだ細道がある。
一応いってみるか、ということでターンしてみるも、うーん未舗装。
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割と踏み締められていて、変なガレ方もしていないので行けるところまで行きましたが、多分これ実質林業の作業道だな。
この先は地理院地図でも徒歩道の記載になっていたので、あきらめます。
まぁ短距離オフロード走行を遊んだことにすれば、戯れによいでしょう。
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ということで、30分ほどロスタイムがありましたが、普通に青木峠へ向かいます。
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さっきの県道とあまり変わらない、クネクネ道を進みます。
そういえば、今年に入って青木峠バイパスが着工されており、完成すればトンネルで通過できるようになるのだとか。
松本側のトンネル手前、会吉バイパスはすでに共用されていて、近い将来この道は現役でなくなるかもしれません。
三才山トンネルも無料化されましたし、長野中部の東西ルートは充実しつつあります。
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明通トンネルのカーブ数個手前で、さきほど諦めた村道の反対側を見ます。
やはりこちらからも通行止め表示。
「路線バスを除く」って、ここ路線バス走っているのか・・・?
予約制の村営バスが田沢温泉までだけ来ているんですけど、峠までの路線は見当たらず。
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トンネルを抜けたら下りが始まります。
そのまま走れば会吉バイパス、そちらの完成後も見てみたい気はしますが・・・
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松本・塩尻へ向かう田沢駅方面へは降りず、県道277号で麻績へ向かう西条駅方面へ向かいます。
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途中の東条砂防ダム越しに見える山々が綺麗。
雲がかかっていなければもっとよかった。
方角的には黒部立山かな。
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ダムの周りは桜の木がたくさん植わっていました。
もう散った後でしたが、これはシーズンに訪れる価値がありそうな密度ですね。
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ダムから少し離れたところには、まだカラフルな色づきも見えています。
山に住む人それぞれがしっかり手入れしているんだろうなあ、という咲き方。
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篠ノ井線の旧線跡と絡みながら筑北に降りたら、長野道とクロスして更に西へ。
冒頭向かうと宣言していた安曇野がやっと登場です。
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美しい雪化粧の連峰を正面に見ながら、ゆったりと丘を降ります。
時間は11:00に近づき、標高も下がったので気温もぽかぽかと暖かくなってきました。
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光橋で右岸に渡り、更に西へ。
ここまで来ると手前の山々が雪山に被り始めます。
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やってきたのは、国営アルプスあづみの公園
この公園は大きく離れた2つの地区に別れていて、今回訪れたのは堀金・穂高地区。
北に20kmほど離れた場所に、大町・松川地区もあります。
実質別の施設ですから、訪れる際は間違いに注意。
到着した駐車場からすでに芝桜が綺麗すぎる。
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施設の入園は大人450円、敷地の広大さを考えれば破格です。
再入場も可で、駐車場は無料。
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園内は広いので、駐車場も入り口も複数あります。
私はまず穂高口ゲートから入場しました。
青々とした芝生の広場が美しいですね。
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敷地を貫くように烏川という川が流れていて、これも公園施設の一部を成しています。
花畑の他にもドッグランや広場、アスレチックなど盛りだくさんの自然公園ですね。
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しかし今日の目的は花。
段々花畑エリアには、この時期チューリップが植えられています。
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彩り鮮やかなチューリップは、芝生を挟んで散発的に植えられている場所もあり・・・
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カラフルに敷き詰められている場所もあり。
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空も狙い通り真っ青に晴れてくれ、時間も正午近くということで最高のコンディションです。
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「盛った」撮り方をすればもっと大袈裟にもできるのでしょうが、ありのままということでw
チューリップ畑自体はあちこちにありますが、自然公園として遊ぶことと合わせて楽しめるのがここの良いところです。
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30分ほど園内を散策したあと、一度場外に出ます。
穂高口は堀金・穂高地区の北端に位置しており、北側の「田園文化ゾーン」には近いものの、南の「里山文化ゾーン」の南端までは3km近くあります。
同じ公園名で地区が2つあり、地区の中にもゾーンが複数あるんですね。
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あらためて反対側の駐車場にバイクを止め、今度は岩原口から入場。
こちらは里山文化ゾーンの北端ですね。
入場券は共通なので、半券を見せてそのまま入ります。
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こちらのゾーンでのお目当ては、遠くに見える黄色い筋。
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斜面に沿った段々畑に、一面の菜花が植えられています。
近寄るにしたがって、特有の甘い香りが漂ってきます。
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もはや観光地では定番となった地名パネルもありますね。
景観を壊さないようにか、少し小ぶりかな。
東向き設置なのでもう少し早い時間だと文字に日光が当たっていいかも。
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園内には遅咲きの桜も幾分か残っており、少しだけピンクと黄色のコントラストも楽しめます。
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段々畑には遊歩道が整備されているので、上まで歩いて登っていくと、盆地を一望しつつ黄色の絨毯を眼下に大きく見ることができます。
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向かいの山々に向けてズームするとこんな感じ。
広い園内をあちこち歩いて、綺麗な景色を探すのが楽しいですね。
畑の中には東家や展望スポットも点々とあります。
人はそれなりにいますが、疎らに、という程度の密度で嬉しい。
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この日は午前中に峠を走り倒し、午後は園内を歩き倒し、結構体力を使ったので早々に帰路につきます。
安曇野ICから長野道〜中央道で直帰。
今回行かなかった大町・松川地区は、キャンプや川遊び、マウンテンバイクコースもありますし、堀金・穂高地区にも水族館をはじめ未踏の施設がまだまだあるので、また機会があれば訪れたいですね。
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ということで、今日の距離は593.9km
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ODOは131164kmになりました。
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